りんてつのゆる記〜クルマと日々の思ひ出〜

クルマ好きとしてすくすく育った20代♂りんてつです。試乗インプレや日々のこと、ゆるーく記します。

【速報】MAZDA 3 試乗インプレ

本日はマツダから新しく発売されたMAZDA 3に試乗してきましたので、そのインプレッションを紹介します!!前々から高い注目度を誇っており、登場直後から各種媒体等で多くの記事が掲載されるほどです。大注目の一台に早い段階で、しかもゆっくりと試乗する機会を頂けて感謝です。

ちなみに試乗車はMAZDA 3 SEDAN XD L PACKAGEです。

新開発の直列4気筒1.8ℓディーゼルターボエンジンを搭載する車両に本革シート等の装備を奢った上級グレードです!!

車両価格は約290万円で、総額330万円程度の車両とのことです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526185254j:image

※試乗車はセダンモデルでしたが、他の方の試乗の関係からエクステリアの写真はファストバックモデルメインとなります。

 

〜インテリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190526185415j:image

インテリアから見ていきますが、これは素晴らしいと思います。デザインが洗練の域に到達しています。ダッシュボードは数枚の湾曲したプレートが重なったようなデザインで、立体的で躍動感があります。それでいて全体的にスッキリとしていてゴテゴテしていないのがまたいいです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526185717j:image

エアコンの吹き出し口が奥に引っ込んだように配置されており、横長でシャープなデザインが控えめに覗いています。このデザインなら前面に出していてもいいような気もしますが、この位置の搭載は新鮮な感じがします。上の写真だと立体感もよりわかりやすいかもしれません。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526185946j:image

インパネ周りも非常にスッキリとしています。最近のクルマにしてはボタンがかなり少ないと思います。グロスブラックのパネルで構成されており、おそらく質感とコストを上手く両立しているものと思われます。また、実際に操作してみると各種ボタンのクリック感にもこだわっているらしく、チープな音などは皆無です。見るだけでは気づきませんが、長い期間所有すると高い満足感を味わえるかもしれません。ウィンカーの作動音も高級感があり、しかも運転席以外にはあまり聞こえないように設計されているという点には感心しました。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526190512j:image

メーターはデジタル方式に変更されました。これが針が回転するタイプのメーターをデジタルで表示するタイプなのが感心です。最近はナビを表示したり数字を大きく表示したりと多様化していますが、車格や性格を考えても好感を抱けます。

ステアリングもアルミ加飾が施されており、高級感があります。メルセデスやレクサスに似た印象でしょうか。またステアリングの本革も手触りがよく、高い質感を持っていました。残念に感じたのは太さと直径です。スポーティハッチ等として考えると細すぎますし、直径も大きく設計されていますので、個人的には要改善と感じました。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526191021j:image

後席スペースはこんな感じです。広くはありませんが、十分に座れます。シートも前席後席共に硬さと柔らかさのバランスがよく、長距離の乗車でも疲れにくい印象です。パンチングレザーの質感も高く、サポート性の高さと相まって快適性は高いように感じました。

一つ残念な点を挙げるなら、後席のエアコンの吹き出し口がない点でしょうか。これはどのグレードでも設定がなく、諦めるしかないようです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526191442j:image

ちなみにドアノブにもデザイン的な工夫が見て取れます。アルミトリムとドアノブが繋がったデザインで、車格を超える質感を持っています。他にもたくさんの細かい配慮が見られ、マツダがこの車両に傾けた情熱を強く感じました。

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190526191649j:image

実際に試乗したセダンモデルです。躍動感がありながらもスッキリと落ち着いた印象で、ゴテゴテとした感じがありません。このデザインもかなり秀逸だと思います。最初に試乗車を見た際にはアテンザかと思ってしまうくらい、サイズ感も高まって車格の上昇を感じさせます。(ちなみに全幅1800mmを切っていますので、取り回しはしやすいサイズです)

f:id:tohru_quattro-m19:20190526191937j:image

今回のセダンモデルで特に印象的だったのがこのリアビューです。先代のアクセラセダンは寸詰まりな感じがあり、若干不恰好な印象を抱く方も多かったと思います。しかしこのMAZDA 3セダンは非常にスラッとしたシルエットで伸びやかでエレガントな体躯を手に入れました。実際に見るとかなりカッコいいです。これまではハッチバックモデル推しでしたが、今回はセダンモデルに強く惹かれました。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526192259j:image

セダンモデルと同時に登場したファストバックモデルのリアビューはかなり強いインパクトを持っています。Cピラーがかなり太く設計されており、テールランプも印象的なデザインです。こんなに衝撃的かつ違和感のないリアビューは久々に見たように感じます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526192542j:image

さらに特筆すべきはサイドビューです。最近はフロントからリアにかけてプレスラインを一本通してエッジを効かせるのが通例になっています。しかし、このクルマにはそのプレスラインがありません。その代わりにリアドア付近のパネルが大きく湾曲しており、なんとも妖艶な印象を与えています。陽の光が湾曲して写っていることからも、そのデザインを感じていただけると思います。

正直このエクステリアは価格を大きく超えています。画像にあるファストバックモデルに関しては1.5ℓNAモデルですので、なんと総額で300万円を切ってきます。存在感も高級感も、その価格を大きく超えているのではないでしょうか!!

 

 

〜ドライビング〜

さて、インテリアとエクステリアを見るほどに走りへの期待も高まっていきます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526193248j:image

まずエンジンをかけてビックリしました。とってもアイドリング音が静かです。ディーゼルエンジンとは思えません。車外で聞いてもディーゼルとしては静かな印象ですが、車内で聞くと驚きます。我が家の320dとは雲泥の差があります(^◇^;)ここまで静かだとディズアドバンテージはあまりないかもしれません。

店舗を出て走り出すと脚周りのしっかり感が伝わってきます。ふわふわとした柔らか一辺倒ではなく、入力はしっかり感じながらも不快感は伝えないというような感じで、輸入車ハッチに似た印象です。

エンジンは先代にあたるアクセラの1.5ℓディーゼルターボエンジンと2.2ℓディーゼルターボエンジンを統一した1.8ℓディーゼルターボエンジンです。正直レスポンスはあまり良くないようで、踏んだ瞬間にドカンとトルクが出て来るといった感じではありません。しかし、そのあとの伸びは気持ちいいです。ディーゼルは頭打ちがはやいというのが通説ですが、これは伸びを楽しめるエンジンです。マツダらしい「ガソリンのようなディーゼルエンジン」ですが、トルクでぐんぐん加速するようなフィーリングを求める方には合わないかもしれません。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526194142j:image

先述の通り、脚周りはなかなか好印象です。特にワインディングではアンダーが弱く、スパっとコーナリングしていきます。国産車としては硬めの設定ですが、VWゴルフを敵対視していると言うだけあってフィーリングは良好です。

しかしステアリングフィールは残念です。まずそれを感じたのが、店舗から試乗に出発する際に極低速で左折するシーンです。直角の左折でしたがステアリングの反力が強くて直進方向に押し戻されるような感覚があると共に、ステアリングの振動が大きく、質感が高いとはお世辞にも言えないような感覚でした。この振動と反力は想像以上に大きかったので、車線逸脱防止システム等の可能性も感じましたが、おそらくそのようなシステムに起因するものではないと思います。

また、ステアリングフィールの違和感はワインディングでも感じます。表現が難しいですが、自分が理想とする切り角に持っていくのに苦労します。ステアリングに対するインフォメーションの入力が少なく、ワインディングでは軽めのステアリングなのも手伝って、自分が欲している以上に切れてしまったり切れなかったりする印象です。BMWVWは初めて乗った車両でもスパッと求める切り角にキマる感じがありますが、その精度が足りないように感じます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190526190512j:image

角度が決まればピタっと気持ちよくコーナリングできる性能を持っていますので、このステアリングインフォメーションの少なさと精度の低さは非常に残念です。全体的なドライビングフィールを台無しにしているといっても過言ではないくらいです。

本当にもったいないです。これからのブラッシュアップに期待したくなりました。

 

 

〜総評〜

価格から考えると規格外のインテリアとエクステリアを持っています。デザイン・質感共にとても高く、人の目を引き気を引く出来栄えです。100万円以上高く思われてもおかしくありません。事実、ジャーマン3のCセグメントモデルと比較すると100万円〜200万円程度低価格であるにも関わらず、デザイン・質感共に最高の評価を受けても不思議ではありません。

しかし、ドライビングフィールは全体的印象としてはあまりよくありません。ステアリングフィールの改善で全体的な印象を大きく向上出来るように思っていますので、残念でなりません。現時点では内外装に負けてしまっています。今後の年次改良でブラッシュアップを図ることで、さらに魅力的なクルマになっていくことを期待しています。

否定的な終わり方になりそうですが、ブラッシュアップを求めてはいるものの、国産同クラスとしては上出来なのかもしれないとも思います。ライバルが少ない市場ですので、必然的に輸入車がライバルとなってしまう、苦しい立場なのかもしれません(笑)

 

インテリア    :★★★★★

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★★☆☆☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★★★☆

総合評価点    :3.6点/5点満点

 

 

 

 

【比較】カローラ アクシオ 比較インプレ 〜ガソリン車VSハイブリッド車〜

これまであまり縁のないクルマだと思っていた、カローラ アクシオ。しかし、割と短期間にガソリンモデルとハイブリッドモデルに乗る機会を得ましたので、比較インプレを紹介しようと思います!!

f:id:tohru_quattro-m19:20190521154447j:image

ちなみにガソリン車は仕事でクライアント様を送迎する際に使用しました。送迎車ということで一応セダン、その中で最安値のレンタカーを選択した結果として運転することになった訳です。ハイブリッド車はいとこの元に来ている代車です。

 

〜インテリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190521154700j:image

さっぱりとした印象ですね。装飾の類はあまりありませんが、車格を考えれば不満はありません。シートの硬さも標準的なものです。とにかくフワフワな感じに徹したものでないのは好印象です。シートサイズが大きくないので、体格の大きい方だと合わない可能性もあります。とは言っても北米やEU圏への輸出車両ではないようなので、あまり不満の声が出る可能性は考えられません。

f:id:tohru_quattro-m19:20190521155219j:image

後席はこんな感じです。シート形状に抑揚がなく、サポートがいいようには見えませんが、座ってみると案外快適でした。上の画像はクライアント様の送迎使用時に撮影したものですので、助手席は一番前まで出してあります。

f:id:tohru_quattro-m19:20190521155505j:image

この状態だと足を伸ばして座れます。クライアント様は足が悪く、膝を曲げることができない方でしたが、この状態なら特に問題なく乗車していただけたようでした。

全体的にシンプルで飾りっ気はありませんが、実用性が考えられた優秀なものなと思います。ナビ下にある2つ並びのドリンクホルダーの位置が近く、飲み物が干渉するケースがあるのが残念に感じました。

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190521155849j:image

エクステリアも全体的にそっけないですね。特にこのシルバーのボディカラーだと商用車のような印象があります。しかし、それは裏を返せば「アクがないデザイン」ということです。最近のトヨタ車はカムリ然りC-HR然り、個性的なデザインが多い傾向にありますが、カローラの場合はしっかりとターゲットエリアに寄せてデザインされている感じがします。

f:id:tohru_quattro-m19:20190521181833j:image

上記の傾向はリアビューにより強く現れています。ベーシックで当たり障りのないデザインですが、これはこれで嫌いじゃないです。似合わないボディカラーもないでしょうし、奇をてらわないデザインはどんなシーンでも使いやすいものです。

また、特別仕様車でW×Bなるものも販売されており、若々しいテイストを取り入れた仕様があるのも注目ポイントです。素のデザインの汎用性が高いことの証明にもなっているのではないでしょうか?

 

 

〜ドライビング〜

ドライビングについてはガソリン車とハイブリッド車でなかなか差がありましたので、モデルごとに紹介していきたいと思います。

【ガソリンモデル】

こちらは都内で使用しました。クライアント様2方と私の3名乗車でしたが、2時間以上私1人で運転する時間がありましたので、色々と感じ取れました。

まず加速についてですが、直列4気筒1.5ℓNAエンジンにCVTという内容にも関わらず、意外と不満のない加速を感じました。かなり流れの速いルートでも出遅れることもありません。重量が軽いことも関係しているかもしれませんが、期待値を大きく超えてきたという印象です。

f:id:tohru_quattro-m19:20190521182955j:image

また、MTモードは搭載されていませんがSモードに入れるとエンジンブレーキの効きもなかなかのものです。都内では速度の上下が激しいシーンもありますが、その際にもフットブレーキだけに頼るようなことにはならず、非常に運転しやすかったです。

コーナリングに関しても案外脚が粘ってくれるような印象で、不安を覚えるようなことはありません。もちろんハイパフォーマンスと言えるような領域を試したわけではありませんが、車格的に考えれば立派なものだと思います。

乗り心地もカドのない柔らかなもので、総合的に考えて満足度の高い性能を持っていました。

 

【ハイブリッドモデル】

こちらは自宅周辺で乗ってみた感想です。夜でしたので流れもよく、1時間弱運転しました。

しかし、こちらはガソリンモデルの経験から来る期待値を超えてはくれませんでした。直列4気筒1.5ℓNAエンジン+モーターのユニットを搭載していますので、遅いということはありませんが、ガソリン車に対してパワフルと言った印象もありません。必要十分ではありますが、燃費を重視したモデルであることが如実に感じられます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190521183823j:image

また、ブレーキフィールには若干の慣れが必要そうです。まずブレーキを踏んだ瞬間にかかる制動力が大きく感じられます。さらに、高い速度域からブレーキで徐々に減速していくと、その途中で制動力が変化するような感じがあります。つまり、減速感が一定でないということです。これはトヨタの他のハイブリッドモデルでも言われているようですが、おそらく回生ブレーキが影響しているものかと思われます。もちろんそこまでの違和感ではありませんので、慣れてしまえば問題ないのかもしれません。

一番差を感じたのは乗り心地です。ハイブリッドの方が硬く感じました。また、ステアリングから感じる震度も大きいような気がしました。詳細は分かりませんが、ハイブリッド化による重量増に対する策として、脚周りの強化が図られているのかもしれません。個人的にはガソリンモデルの方が快適性は高いと思います。

 

 

〜総評〜

総合的に見ると、カローラ アクシオはいい車だと思います。価格なりではありますが、満足度は高いでしょう。実用性野高さや細かい気配りはさすが日本車、さすがTOYOTAといった感じです。

その中でもどちらかといえばガソリンモデルがおススメです。燃費に差はありますが、ガソリンモデルも燃費が悪いわけではありませんし、相当の長距離ユーザーでなければ問題はないと思っています。

 

【ガソリンモデル】

インテリア    :★★☆☆☆

エクステリア:★★★☆☆

ドライビング:★★★★☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :3.0点/5点満点

 

【ハイブリッドモデル】

インテリア    :★★☆☆☆

エクステリア:★★★☆☆

ドライビング:★★☆☆☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :2.6点/5点満点

【速報】BMW 530e 試乗インプレ

さて、前回の記事に予告を記載しましたが、今回は530eのインプレッションを紹介します!!

この車両は、320dの点検の代車として提供していただいた車両です。1泊2日で時間がありましたので、ゆっくり試乗できました。その分しっかりとインプレを紹介しようと思います!!

車両は530e Mスポーツで、直列4気筒2.0ℓターボエンジン+モーターのPHVです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519143943j:image

 

 

〜インテリア〜

この5シリーズはG30という型式で、先代のF10からG型になった最初のモデルです。おそらくBMW全体で考えても初のG〜モデルだったと思います。(誤りがあったらスミマセン汗)

f:id:tohru_quattro-m19:20190519141807j:image

Gから始まる形式のモデルではありますが、各部の印象はG20 3シリーズ等の最新世代よりもF10 5シリーズやF30 3シリーズに近い感じがします。シフトノブ然り、i-Drive関係然り、です。しかし、だからといって前時代的なインテリアというわけではありません。見ての通りですが、全体的に5シリーズらしい高級感があり、そこに先進性をプラスしたような印象です。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519142147j:image

3シリーズとは違い、シフトノブ周りにもプラスチック面がほぼありません。ドリンクホルダーの蓋を閉めると大きなウッドパネルが広がります。しかもこのパネル、手前側の部分と奥の可動する蓋の部分の木目がつながっており、1枚の板から作られていることがわかります。こういったあたりからも、アッパーミドルサルーンとして、しっかりコストがかけられていることがこういった部分からも分かります。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519142632j:image

また、この車両には後席にもシートヒーターが装着されています。この辺りも車格が感じられますね。できればUSBポートが欲しいような気もしますが、真冬の後席でも、フロントと変わらぬ快適性を感じられる点は魅力的に感じられます。ちなみに、ドライビングの章で記載しますが、このクルマは後席の乗り心地も非常に優れていますので、シートヒーターが搭載される恩恵はさらに大きいものだと思います。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519143022j:image

後席スペースはこんな感じです。全長がかなり大きく取られていることからも分かりますが、スペースは大きいです。私がドライビングポジションを取っても、その背後には大きなスペースが残ります。また、フロントにも言えることですが、シート自体が柔らかめの設計で、3シリーズの硬めのシートと比較して快適性はかなり高いと思います。しかも、柔らかいからといってサポートが弱いということもありません。大きくて深みとゆったり感のあるシートですが、走るとしっかりサポートしてくれます。フロントに関してはランバーサポートも搭載されていますので、なおさら体型にフィットさせることができます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519143508j:image

他のモデルと異なるのがラゲッジスペースです。見てのお通り、フロアが高く設計されています。これは、フロア下にバッテリーが搭載されていることに起因します。実用上の問題は大きくないと思いますが、ゴルフバッグを積載予定の場合等は要確認でしょう。

f:id:tohru_quattro-m19:20190520162849j:image

夜間走行時の非常に大きなファクタであるアンビエントライトはこんな感じです。色の設定も赤やら青やらブロンズやら、かなり細かく変更出来ますし、画像で紫のアンビエントライトの上に見える白い光のラインを同色にすることもできます。詳細に自分好みに設定するとかなりの満足度だと思います。F30 3シリーズに比べると面積も大きく、ぼんやりながらもなかなかの光量で室内を照らしてくれています。

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190519144014j:image

エクステリアはアッパーミドルサルーンの中では強めの主張を持っている方だと思います。しかし、F30 3シリーズに比べると獰猛さは緩和されており、おおらかな高級感が漂っている感じがあります。やはり3シリーズに対して「高級車ですよ〜サルーンですよ〜」という感じです。高そうに見えますよね(笑)

しかし、Mスポモデルであることも相まって、スポーティな印象もあります。バンパーデザインは異なりますし、各部にエアインテークも設置されています。しかも足下にはF245/40R19 R275/35R19のタイヤとアルミが奢られています。車体が大きいだけにそこまで目立ちませんが、ホイールの大きさは数値を見ると驚きますし、特にリアタイヤは後ろから見ると太さが際立っています。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519144732j:image

リアも高級感があります。シャープネスと筋肉のような力強さをそこに持ち合わせており、非常に優れたデザインです。デザインにも個人の好みがありますので個人差が出ますが、このデザインが嫌いでたまらないという方は少ないのではないかと思っています。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519145401j:image

このエキゾーストパイプはBMWの中では特徴的です。5シリーズの中でもMスポモデルのみの採用だったと思いますが、リアバンパー一体型の物が奢られています。しかもこの出口、ちゃんと排気管として作動しています。他社でも同様のデザインが採用されている例は多くありますが、そのほとんどではデザインだけの見かけ上の採用であり、この出口に排気管が繋がっていません。中を覗くとフラップが見えており、この辺りにもBMWのこだわりが感じられました。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519145747j:image

それから、アウタードアハンドルにも車格が感じられます。F30 3シリーズではコンフォートアクセスのロック・アンロックのセンサーはフロントにしか搭載されていませんが、この車両では後席のドアハンドルにも搭載されています。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519150015j:image

また、画像でも見えますがドアハンドルの外側にメッキトリムが奢られています。これも3シリーズには見られない特徴です。しかもこの車両はMスポモデル。ラグジュアリーモデルでないにもかかわらずこのような装備が設定されているところからも車格が感じられます。

 

 

〜ドライビング〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190519150233j:image

エンジンルームを見るとちょっとびっくり。「ちっさ!!」って感じです(笑)

前述の通り直列4気筒2.0ℓターボエンジン+モーターのハイブリッドユニットが搭載されています。このエンジンがとにかく小さいです。スペースに余裕がありますね〜。まあV型8気筒ターボの設定にも対応できる設計から来る余裕といった感じでしょう。

しかし、このユニットは想像以上のパワーをもたらしてくれます。

コンフォートモードで走り出すと序盤はモーターのみで駆動しますが、割とすぐにエンジンが始動します。バッテリー残量が少なかったので、この点は条件によりけりかもしれませんが。エンジン始動時の振動や音は非常に小さく、メーターで確認しないとわからないレベルです。

アクセルを開けていくとモーターの「キーン」という作動音とともに大きなボディをするすると進めます。かなり軽い印象です。さらに強く踏み込むとかなりの勢いでどんどん加速します。しかも静か!!

PHVに試乗するのは初めてではありませんが、これはPHV感があまり強く無いような気がします。なんというか…大排気量NAエンジンを搭載しているような感覚もあります。この感覚は高速道路でも変わらず、非常に乗りやすいものだと思います。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519192931j:image

乗り心地はアッパーミドルサルーンとしても立派なものです。19インチのホイールに扁平タイヤを装備しているにもかかわらず、とても快適な乗り心地を実現しています。17インチに45扁平タイヤ4本装着の320dよりもカドのない印象すらあります。それでいて、コーナリング性能もかなり高いものがあります。タイヤのグリップを最大限に使って「よっ」と曲がるというよりも、地面を捉えながらも涼しい顔でコーナーを抜けていくような感覚です。それもかなりのスピード域で。

この感覚は、高性能のスポーツカーとも違います。乗り心地を犠牲にすることなく、その快適性を保ったままスルスルと駆け抜けていくような感じです。ちなみに自宅近辺のワインディングを2度走りましたが、2度目に1人で走った時よりも、家族3人乗車で走った時の方が高い安定性を感じました。先代よりも約80kg軽量化されているとのことですので、その点が現れた結果かもしれません。

f:id:tohru_quattro-m19:20190520160214j:image

※スポーツモード状態のメーター表示です。

高速道路にも乗ってみましたが、高速域では国産ハイブリッドとの差を感じました。多くの場合、特に燃費性能を重視した車両の場合、高速域ではモーターの出番がなくなりただのガソリン車のような状態になる例が多いものです。しかし、530eの場合、高速域でもモーターがしっかり仕事をしており、追い越し加速の際のレスポンス等に寄与しています。一般道でもかなりのレスポンスで加速を見せてくれましたが、高速域でもそのレスポンスを維持してくれるので、かなりストレスフリーなドライビングを体験できます。

また、BMW車両はスポーツモードではアイドリングストップが解除されるのが通例ですが、この車両はその例とは異なります。その代わり、電気のみでの発進は解除されるようです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190520160925j:image

※エコプロモード状態のメーター表示です。

エンジンはとにかく静か(普段ディーゼル車に慣れているせいもあります。)でなおかつかなりパワフルです。320dを圧倒しているでしょう。乗り心地は車格に対する期待値を超えてくる上に、さらりとコーナーを抜ける際には圧倒的な性能を見せつけてくれます。よりコンパクトで軽量な320dを超えています。

しかも、自宅で充電を行えば日々の通勤や買い物はeDriveモードでこなせますので、一切ガソリンを消費しないカタチでも過ごせます。今回は充電の割合がかなり低い状態でしたので、一度電気自動車としての性能も体験してみたいものです。

ちなみに回生ブレーキによる若干の違和感はありましたが、これは慣れるでしょう。エンジンブレーキもよく効いて、速度コントロールはしやすい印象でした。

 

 

〜総評〜

今回代車として一晩を共にした530eですが、とても欲しくなりました。

日常の使用ではサイズ感が不安でしたが、3シリーズよりも運転支援機能が多く、四輪操舵も搭載されているので取り回し等困る場面はありませんでした。ディーゼルと違ってとても静かで、乗り心地もコーナリング性能も加速性能も上のレベルにいます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190520161849j:image

これで欲しくならない人の方が少ないでしょう。

これは家族3人全員の総意でした。(笑)

しかし、今回の車両の新車価格は諸々込みで900万円を優に超えてきます。無理です(笑)今5シリーズはとてつもない大バーゲン価格を出せるとのNさんからのオファーもありましたが、どう考えても無理です(^◇^;)

価格なり、いやそれ以上の価値を備えたサルーンでした!!!

 

インテリア    :★★★★★

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★★★★★

実用性           :★★★★☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :4.2点/5点満点

 

【速報】BMW 新型Z4 試乗インプレ

昨日は我が家の320dの点検のためにBMWディーラーさんにお邪魔してきました。すると試乗車の中に新型Z4があるではないですか!!

担当Nさんにも勧めていただき、試乗させていただくことになりました!!

車両はZ4 20i Sドライブで、直列4気筒2.0ℓターボエンジン搭載のFRモデルです。

ちなみにもちろんZ4は2シーター、父と二人で伺いましたので、2人だけでの試乗とさせていただけました(・∀・)

f:id:tohru_quattro-m19:20190518144229j:image

 

〜インテリア〜

インテリアは新世代BMWのエッセンエスがふんだんに盛り込まれています。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518144318j:image

どこのメーカーにも共通する話ですが、インテリアデザインの共通性は高いものです。先日試乗したG20 3シリーズ然り、新型X5然り、インパネ周りやシフトノブに加えてi-Drive関係も最新世代を感じさせます。

ちなみにこのシフトノブは丸くてずんぐりした形状で、あまり使いやすくない印象があります。しかし、実際に触れてみるとその印象は一変します。ステアリングからの手の移動を考えてもちょうどいい位置にありますし、使用感も違和感もありません。これならパドルシフトが搭載されないモデルでも問題ないと思います。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518144859j:image

シートデザインはかなり凝ってます。(笑)様々な方向にステッチが入っていて、BMW全体で見てもかなりデザイン性の高いシートです。座ってみると案外硬すぎず、ホールド性のみならず快適性も考慮されていることがわかります。それから特筆すべきポイントの一つが、シートポジションの幅広さです。最低位置から最高位置までの幅が広く、体格に合わせて確実にベストポジションが取れそうです。また、クローズ時でもヘッドクリアランスが意外と大きく、快適性が高かったのも印象的です。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518145254j:image

シートバックには物置のスペースがあります。女性のバッグは厳しいですが、薄めのバッグなら入れられるかも知れません。ネットも搭載されていたので、小物を入れておいてもいいかも知れないですしね。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518145415j:image

このZ4はトヨタ スープラと共同開発されたことでも話題になりましたが、インテリアはZ4の方が凝っています。というかスープラに提供されたものよりもZ4で使用されているインテリアの方がBMWの中で新しい世代のものであるといった印象です。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518145617j:image

インナードアハンドルを見ても、最新世代のBMWであることが一目瞭然です。この辺りの細部に対するこだわりはどんどん加速していっているような感じがしますね。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518145733j:image

インテリアで残念だったポイントとしてはドリンクホルダーが挙げられます。シフトノブ周りをいくら探しても見当たらず、アームレストの下から発見しました。アームレストの蓋を全開にしないと使用出来ず、そうすると蓋が腕に当たります(笑)ドリンクホルダー自体の作りは良さそうですが、もう少し実用的な位置につけて欲しかったです(^◇^;)

ドライビング編で書きますが、かなり運転に特化したクルマなようですので、運転中に給水することは想定されていないのかも知れません…笑

それから、画像はありませんがドアポケットが小さくて使い物になりません(^◇^;)大きめの長財布を使用しているのですが、助手席で父に持っていてもらいました。(笑)

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190518144229j:image

エクステリアはかなりアクがあるデザインになりましたよね〜好みが分かれるところだと思います。しかし、画像で見るよりも実際見る方が印象は良くなりました。複雑に入り組んだデザイン面が陽の光を受けて輝くような印象です。獰猛さすら感じさせるようなその顔は、果敢な走りを予感させます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518150444j:image

リアから見ると塊感が強く、かなりコンパクトな印象を受けます。ホイールが19インチと大きいこともその印象を加速させているかも知れません。とは言っても最近では珍しいほどのショートホイールベースで、クイックなドライビングフィールを感じさせ、ゾクゾクさせるような迫力があります。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518150652j:image

個人的に気になったのが、このキドニーグリルです。これまた新世代BMWらしく大きなグリルがはまっており、押し出しの強い感があります。さらにグリル自体もただの縦線ではなく複雑な作りになっています。低く構えた全体のシルエットと、小さくまとめられたヘッドライトと相まって、どのクルマとも似ていない独特な世界観を持っています!!

 

 

〜ドライビング〜

ドライビングポジションを設定して走り出します。幹線道路に出るまでの細い路地では長いフロントノーズが気になります。また、幅も広く取られているため、取り回しのしやすいクルマとは言えないかもしれません。しかし、ホイールベースが短いため、慣れるまでにはそう時間はかかりませんでした。

f:id:tohru_quattro-m19:20190518161328j:image

幹線道路に出て少しアクセルを強く踏むと、フロントの2.0ℓターボエンジンが軽々とボディを引っ張っていきます。最近では2リッターターボで力強い加速をする車両も珍しくないものですが、これに関してはその中でも速い部類だと思います。ルーフオープン状態の風と音から来る加速感を差し引いても、かなりの性能です。実際、ルーフを閉めた状態でも加速感はやはり高いものがありました。

また、加速フィールが非常に良好です。全開加速では6500回転まで勢い良く駆け上がり、野太い音からは想像しにくい軽さのある加速を見せてくれます!!

f:id:tohru_quattro-m19:20190519114628j:image

ワインディングに入りスポーツモードを選択すると、さらに輝きが増します。シフトアップ・シフトダウンの度に「バラバラ」という音を炸裂させながら、軽快に駆け抜けます。そしてこのZ4で最も驚いたのがコーナリング性能です。とにかくトラクション性能が高いです!!どんな場面でもしっかりと地面を掴んで離しません。F245&R275と幅広のタイヤがしっかりと仕事をしています。

その高いトラクションで地面を掴んだ状態で、コーナートップからアクセルONした際のノーズインが、これまたたまりません!!いかにもFRという挙動が感じ取れます。この感覚は乗ってみないと分かりませんが、この記事を読んでから乗ったとしても、大抵の人は驚くと思いますそれくらいの性能です。

また、この脚周りは追従性が高く、あらゆる場面での接地性の変化が限りなく小さく設計されています。轍がひどいポイントやうねりのある地点を、その線と交差するように勢いよく通過しても、完全に路面をグリップしているのが実感できます。それでいて乗り心地はガチガチではなく、入力はしっかりと感じられますが、カドのない乗り心地です。これだけ高性能のスポーツカーの中で見れば、快適性も高い部類だと思います。

この脚周りには感服しました…。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519115608j:image

2.0ℓターボのボトムエンジンながらかなり力強い加速を実現するエンジンを搭載し、回転フィールはナチュラルで音の演出もなかなか。コーナリングはとにかくグリップレベルが高く、それだけでなく後ろから押されてノーズが入るようなFRらしいフィーリングも味わえる。さらにかなりの強さの芯を持ちながらも柔軟性のある脚周りがどんな時でも路面に追従して、高い安心感を与えてくれる。

ここまで走りの面で感動させられたのは久しぶりな気がします。

とにかくすごい性能と「駆け抜ける歓び」を持ったクルマです。ポルシェ ボクスター危うしとの記事を拝見したこともありますが、その通りなのかも知れません。先代までのZ4とは別次元にいるクルマです。

気持ちよく運転できるクルマを求めている方には、是非一度試していただきたい車両です。

 

 

〜総評〜

とにかく感動できます。これまで何に乗ってきたかにもよりますが、例えポルシェオーナーさんでもパワー・エンジンフィール・コーナリング性能・コーナリングフィール・路面追従性、これらのどれか一つくらいは必ず感激できるポイントがあるのではないかと思うくらいです。

ちなみにルーフを閉めると快適性はなかなか高いです。走行中でも50km/h(?)までは開閉出来ますし、遮音性も剛性もかなり高いです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190519120538j:image

ソフトトップへの回帰からラゲッジもこの通りなかなかのスペースがあります。2人で2泊3日の旅行くらい余裕でしょう。ライフスタイルに鮮烈な色付けをしてくれるクルマとしても、価値ある一台です。

 

インテリア    :★★★★☆

エクステリア:★★★☆☆

ドライビング:★★★★★

実用性           :★★★★☆

コスパ           :★★★★☆

総合評価点    ;4.0点/5点満点

 

〜次回予告!!〜

今回の点検は日帰り予定でしたが、急遽1泊となりましたので代車が来ました!

代車はなんと530e!!こちらも素晴らしかったので次回の記事にします!お読みいただけると嬉しいです(・∀・)

【回顧】Audi A4アバント(新型) 試乗インプレ

前回の記事ではおじ夫婦が所有していた先代A4に関するインプレを紹介しました。そこで思い出したのですが、点検の際の代車として現行A4に乗ったことがあったのです!!

そこで先代・現行と連投でインプレを紹介しようと思います(・∀・)

代車としてご提供いただいた車両はA4アバント2.0TFSIのFFモデルです。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515193634j:image

※まともな画像がなくてスミマセン…

 

〜インテリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190515193824j:image

インテリアはAudiらしいスッキリしたデザインが引き継がれています。

その上、先代と比較するとデザイン性が向上し、個性が程よく引き出されたデザインになったように感じます。水平方向に直線的なパネルを多用し、広々とした印象を与えています。

インテリアライトの配置も先代に比べてスッキリ整理されており、夜間の走行での違和感も大きく軽減しているように感じました。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515194927j:image

先代からの大きな変更点として、メーター内にナビゲーション画面を映し出すことができるようになったというポイントが挙げられます。OP設定の装備ですが、メーターとして使用したりナビとして使用したりと活用方法は様々で、Audiらしい先進的な電装系だと思います。これは他社にも採用の波が広がっており、グループ内にあたるVW等でも採用されています。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515195223j:image

後席スペースは、Dセグメントで一二を争う広さではないでしょうか。インプレ対象はFFモデルですが、A4は縦置きFFですので、VWパサートとは事情が異なります。ボディサイズ自体が大きいとは言っても、この広さはなかなかのモノで、評価すべきポイントでしょう。

また、後席用のエアコンの吹き出し口にも特徴があります。A4のそれには、デジタル式の温度表示パネルが搭載されています。そして、その両脇にあるボタンで温度を上下させることが出来ます。これは他社のDセグメント輸入車の多くに搭載されていない装備です。実際の利便性もさることながら、高級感の演出として重要なファクタと言えるでしょう。

ちなみにA4には1.4ℓターボモデルが存在しますが、これには後席用エアコン吹き出し口自体が装備されていないモデルもあるようなので、検討の際には要確認です!!

シートに言及すると、全体的に薄めの印象があります。と言っても「肉厚ではない」程度ですが。そして何より変わったと思うのが、これまでかなり柔らかめの印象だったシートが硬めになりました。これは個人的には歓迎すべきポイントです!!

座った瞬間の印象はマイナスイメージにつながる方も多いかもしれませんが、長時間の乗車ではこの若干の硬さが活きてくると思います(・∀・)

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190515201045j:image

先代からのプレーンな印象を保ってはいますが、全体的にシャープ感が増したように感じます。この傾向はBMW等他のメーカーでも見受けられますので、クルマ業界全体的な流れなのかもしれませんが、Audiの先進的なイメージの促進に寄与するモノでしょう。

特筆すべき点として挙げない訳にはいかないのが、OP装備として設定されるマトリクスLEDライトです。価格や仕様等詳細は調べきれていませんが、いわゆるLEDアクティブヘッドライトと流れるウィンカーが搭載されます。かなりの光量を効率よく活用できるこの仕組みは、安全性への貢献度が高いモノだと思います。さすがにライト関係はAudi強しです。(笑)

しかし、このマトリクスLEDはOP価格がかなり高額らしく、選択する方が必ずしも多いとは言えないようです。デザイン面でも差が出ますし、リセールにも影響しますが、そこは各オーナーさん次第といったところなのでしょう。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515201645j:image

リアビューに関しても、やはり先代と比較してよりエッジが効いている印象があります。それでいてイヤミのないデザインを作り上げるあたり、VWAudiは上手いですよね〜。より訴求力のあるデザインを手に入れた感があります。

 

 

〜ドライビング〜

一晩このA4を走らせてみると、走りの面でも先代よりエッジが効いているように感じました。Audiらしい柔らかな乗りごごちはもちろん維持されていますが、脚周りの頼もしさが上がっているというか、踏ん張りが効き始めるポイントが早くなっている印象を受けました。

タイヤの扁平率に大きな差はなかったので、全体的な味付けが変わった考えて問題ないでしょう。

f:id:tohru_quattro-m19:20190517181230j:image

また、先代に対して好感が持てたのがトランスミッションです。先代ではFFモデルにはCVTが搭載されていましたが、今回からはFFモデルにもSトロニックが搭載されています。これはA3等にも反映されていますので、今後Audiは全車Sトロニック搭載の方針でいくということでしょう。

ダブルクラッチトランスミッションはエネルギー効率が高いのみならず、ドライバビリティも高次元で両立できるということから、世界的に高い人気を誇っていますよね。

ちなみにSトロニックの味付けには、やはりAudiらしさが出ていました。変速は非常に素早くて異論はないのですが、エンジンブレーキは効きが良くありません。これは燃費性能向上のために多くのメーカーで見られる傾向ですが、個人的にはあまり歓迎できません。普段の運転やワインディングでエンジンブレーキを多用しない方なら違和感なく運転できるかと思います!!

f:id:tohru_quattro-m19:20190517181611j:image

加速感に関してはこのエンジンで問題ありません。BMWの320iよりも力強い印象すら受けました。ちなみに1.4ℓターボモデルの試乗経験もありますが、街乗りメインの使用であればこちらでも問題ないくらいです。

また、コーナリング性能も向上しています。「FFだからコーナリングは弱い」というような理論は最近役に立ちませんが、その中でもやはりナチュラルなフィーリングの作り方が上手いように感じます。柔らかめながらも芯のある脚周りがしっかりとボディを支えてコーナリングしていきます。

さらに先代では気になったアクセルとブレーキの違和感も解消されており、全体的にドライバビリティが向上しています。極低速域ではSトロニックのギクシャク感が感じられますが、これはDCTの特性ですし、他のモデルと比較すればそのレベルは高いと思います。

今回の試乗はFFモデルでしたが、クアトロモデルの性能が楽しみになる完成度です!!

 

 

〜総評〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190517182617j:image

A4、特にFFモデルは、先代と比較すると大きな進化を遂げたと思います。

先代までのA4といえばDセグメントで最も快適性に寄ったセッティングであり、脚周りもステアリングもペダルも全てが柔らかく、とにかくフワフワした印象が強かったものです。しかし、今回のA4は芯があってシャキッとした印象があります。しかもそれでいて快適性が落ちた感覚がないのが関心するポイントです。

他のDセグメントサルーン・ワゴンに対して価格設定が高すぎるのが原因か、街中での遭遇回数は圧倒的に少ないですが、クルマとしてはいい完成度だと思います。やはりライバルメーカーよりも50〜100万円高い設定は厳しいかと思いますので、ここからコストダウンが楽しみでもあります。

なかなかドンピシャなモデルが見つからないAudiですが、個人的にも欲しくなるような車両でした!!

 

総評

インテリア    :★★★☆☆

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★★★★☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★☆☆☆

総合評価点    :3.2点/5点満点

【回顧】Audi A4アバント 試乗インプレ

さて、今回はAudi A4アバントの試乗インプレッションを紹介したいと思います。

と言っても現行型のインプレではありません(^◇^;)先代にあたるB8型のA4アバントで、2ℓターボエンジン搭載のFF車両です。こちらは近所に住むおじ夫婦が昨年まで使用していた車両で、約5年に渡って頻繁に運転しておりましたので、前回のゴルフ同様の長期インプレとして読んでいただければと思います!!

対象車両の詳細としては、A4アバント2.0TFSIです。

ベースグレードの車両で、FFモデル、ミッションはCVTを搭載しています。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515173035j:image

一番手前に映る白い車両が、今回のインプレの対象車両です。

 

〜インテリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190515180244j:image

インテリアはシンプルなデザインです。特にブラックインテリア+アルミパネルの組合せですので余計にその印象が強かったかもしれません。個人的には「味気ない」印象がありましたが、キレイなデザインですので、一般的に高評価を得ているようです。

しかし、私としては高級感のあるデザインであるとは感じられませんでした。たとえレザーOPを選択してもインパネ部分が素っ気ないように感じます。Audiの先進的なイメージを具現した結果なのかもしれませんが、現行型と比較するまでもなくライバル勢には引けを取っていたと思います。

また、夜間のドライビングではインテリアライトの軽さと配色が気になりました。エアコンの操作部等に赤と青のライトがたくさん配置されています。これは温度調整等を直感的に行えるようにする工夫と、先進的なイメージを与える為の工夫の結果だと思います。しかし、赤と青(しかもハッキリした色合いの)のライトが密集して混在する状況は、夜間の走行においては非常に目障りです。

明るさを調整すれば緩和されますが、走行上の疲労感等に関係する項目ですので、安全性向上の観点からしても要改善と感じていました。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515181415j:image

※S-lineパッケージ装着車の後席です。

後席スペースに関しては特段狭いということもありませんが、広いとも言い難い、クラス標準的なスペースです。座面長は長めに取られているので、w205Cクラス(現行型)と比較するとアドバンテージがあるかと思います。

ちなみに私自身はあまり後席を使用しなかったのですが、おば曰くF30 3シリーズの方がシートバックの角度が寝ていて、長時間乗車ではF30に軍配が上がるとのことでした。

 

最後に、全体的な質感の印象について言及します。

現行モデルは別としての話ですが、先代モデルまでの内装に関するインプレで「内装の質感はジャーマン3ではAudiが優位」との意見を持つ評論家が散見されたように思います。

この点に関してはあまり賛成出来ません。この意見を見た中で一番最近のものでは、w205前期CクラスとF30前期3シリーズ、そしてB8後期A4が比較されていました。たしかにF30 3シリーズがA4に対して質感の面でアドバンテージを持っていたとは思いません。しかし、w205Cクラスに対して明確な優位性を持っていたかというと、断言するのは難しいかと思います。

Audiのインテリアは質感が高いという点に異論はありませんし、先述の評論を目にしたことなどないという方も多いかもしれませんが、その意見を参考に中古車を検討されている場合には、ご自分の目で確認することをオススメします!!

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190515183343j:image

シンプルでプレーンなデザインは外装にも反映されています。ゴテゴテした印象はなく、華美で押しの強い感じがありません。これは個人の好みの域になってしまいますが、このデザインに惹かれる方も一定数いらっしゃるでしょう。

ライン状に配置したLEDをスモールするなど、Audiが世界に広めて各社が模倣するデザインが散見されます。特にライト関連に関してはAudiは先進的で、競合他社に対してパイオニア的な存在になっています。この点はスゴイですよね〜。先日新型A7スポーツバックを拝見した時に「テールランプに有機ELパネルが搭載されている」という事実を知り、驚愕したことは印象的です。LEDすら時代遅れとなる世の中が来ようとは…(^◇^;)

f:id:tohru_quattro-m19:20190515184224j:image

本題から脱線してしまいました(笑)

リアから見ても、やはりデザインはシンプルでキレイな印象です。それでいて流麗な印象が感じ取れます。あまり強いプレスライン等が配置されていないことも寄与しているかもしれませんが、統一感のあるデザインだと思います。

個人的にはもう少し個性的というか…押しの強いデザインの方が惹かれる気がしますが、これはこれで秀逸といった評価もあるでしょう。特にライバル勢と比較すると控えめであると言ったことから、このA4を選択するオーナーさんもいらっしゃるようです。

 

 

〜ドライビング〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190515184726j:image

いよいよドライビングインプレッションです。ここで再度詳細な仕様を確認します。

車両はA4アバント 2.0TFSIのFFモデルです。搭載エンジンは直列4気筒2.0ℓターボエンジンで、トランスミッションCVTです。

走行性能の全体的な印象を先にお伝えすると、運転が楽しいといった類のものではありません。

まず、アクセルONから加速までのレスポンスがよくありません。CVTの特性と快適性のための制御の双方からくる傾向かもしれませんが、けっこう極端にレスポンスが悪いです。個人的には好きじゃないですねー笑

ちなみにブレーキのフィーリングもナチュラルとは言えません。踏んだら踏んだ分だけ効くようなブレーキではありませんので、慣れが必要です。ブレーキの性能自体は高いので、残念な部分です。

f:id:tohru_quattro-m19:20190515185845j:image

※右手のハリアーが来て、A4は旅立ちました。

しかし、走行性能自体が低いということはありません。

ワンツーツー(122号線)から大笹牧場に続くワインディングを運転したことがあります。その際にはやはり完成度の高さを感じました。ボディの剛性が高く、柔らかめながらも踏ん張りの効く脚周りも相まって軽快にコーナーを抜けていきます。もともとエンジンを縦置きで搭載するという割合珍しいタイプのFFであるのが特徴的ですが、AudiのFF車は「いかにもFF」といったようなアンダーステアが押さえ込まれているのが特徴として挙げられます。この特徴はB8 A4にももれなく反映されています。

Dセグメントワゴンとして他に大きなディズアドバンテージのない走行性能があるだけに、CVTの非ダイレクト感やアクセル・ブレーキのレスポンスの悪さ等が残念に感じられます。

ちなみにこの脚周りと剛性から来る性能は、ワインディングを走行して初めて感じました。街中での走行ではレスポンスが悪くてハンドルも軽くて、インフォメーションの薄い車という印象でした。ステアリングはかなり軽いです。思った以上に回ってしまうような感覚もあり、この点も慣れが必要でしょう。

いいモノを持っているのに、それが感じ取りにくい。これは個人的には残念に思います。もちろんクアトロモデルを選択すればSトロニックに伝家の宝刀クアトロシステムが搭載されますので印象も大きく変わります。

しかし、このドライビングフィールの全体的な希薄感はAudi全モデルに共通するモノかもしれません。なんだかこう…オブラートに包まれたような感覚です。これがAudiの考える「快適性」に繋がる要素なのかもしれませんが、あまりにもその傾向が強すぎるような気がします。

 

 

〜総評〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190515191245j:image

先代のA4は、普段の生活ではそのすごさを実感することは難しいものの、ワインディングを走行すると少し意表を突かれます。しかし、それでもドライビングフィールの希薄さは否定しきれません。とどのつまり、運転の楽しさを求めるユーザー向けのクルマではないのではないでしょうか。

私はドライブが大好きです。となるとあまり好みのクルマではありません。しかし、クアトロモデルなら高いAWD性能がありますし、ただリラックスして運転する移動手段として購入するならアリな選択だと思っています。

その場合は他にドライバビリティの高い車が必要になりますが…笑

 

おじ夫婦はこのB8 A4を前期セダンと後期アバントと2台乗り継ぎました。しかし、双方ともにFFモデルでした。もしもクアトロモデルを選択していれば、より長くAudiを乗り継ぐ姿があったかもしれないなと思っています。

Audiはクアトロに限る。FFは選択肢に入れるべきではない。といった趣旨ではありません。

 

 

インテリア    :★★☆☆☆

エクステリア:★★☆☆☆

ドライビング:★★☆☆☆

実用性           :★★★★☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :2.6点/5点満点

【速報】VW ゴルフ7.5 試乗インプレ

今回の記事では、VWの現行型ゴルフのインプレッションを紹介します!!

対象車両はゴルフ7.5 highlineです。直列4気筒1.4ℓターボエンジンを搭載する車両で、GTI等ハイパフォーマンスモデルを除くと最上位にあたるモデルです。

この車両は私のいとこが昨年6月ごろに購入した車両で、週1回は運転の機会がありますので、長期インプレッションとして見ていただけると思います!!

※長期インプレにも関わらず、画像は拾いモノばかりですみません(^◇^;)

f:id:tohru_quattro-m19:20190514093249j:image

 

 

〜インテリア〜

VWゴルフのインテリアは「質実剛健」を具現化したような印象があります。実用性を欠くことはありませんが、華美な部分はなく、ハイラインの内装でもラグジュアリーを感じさせるような側面はありません。

f:id:tohru_quattro-m19:20190514093435j:image

しかし、この点に関しては私はマイナス評価はしていません。決してチープなわけではありませんし、質感に問題があるということもありません。それにジャーマン3等と比較すれば低価格な車両ですから、VWのキャラクター的にも間違ってはいないのでしょう。

高級ブランドではなく、スタンダードブランドという立ち位置の中で、シンプルでスタイリッシュな上手いテイストを生み出していると感じています。全車種のインテリアデザインが酷似している点に関して、アルテオンについては車両価格的に不満を感じましたが、ゴルフの車格的には十分という側面もあります。

f:id:tohru_quattro-m19:20190514094105j:image

正面から見ると、そのプレーンなデザインがよくわかるのではないでしょうか。デザイン性はそこまで高くないですが、操作系の配置は実用性が高く、イヤミのないデザインとともに好印象を与えます。

上記の写真はOPのレザーシートが装備されていますが、ブラウンレザーを選択してもシートカラーのみへの反映となる点は少々残念に感じるポイントです。インパネ等にも若干ブラウンを散りばめてもらえると統一感のある印象になると思うのですが、ここはゴルフとしての限界ということでしょうか。

 

ちなみにいとこのゴルフはレザーOP非装備ですので、異素材コンビのブラックファブリックシートインテリアとなります。ゴルフではレザーを選択するオーナーさんは少ないらしいので、ハイラインの大部分と同様のインテリアということになります。肌触り等も悪くなく、シートの質感も十分デス。

f:id:tohru_quattro-m19:20190514094531j:image

シート形状に関しては「万人ウケする」形状といったところです。特にサポートが強いとか、座った瞬間に硬さもしくは柔らかさを感じるようなシートではありません。しかし、根本的な作りは問題なく、長距離ツーリングでも身体に支障をきたすようなことはありません。普通だけれども良く出来た、そんなシートです。

後席スペースに関しては、Cセグメントとして標準的なものだと思います。特に高評価できる点はありませんが、その反面、特段定評価となる部分もありません。

 

f:id:tohru_quattro-m19:20190514095407j:image

ラゲッジスペースはこんな感じです。フロアがある程度低く設計されている上に、側面の絞り込みが大きくないので、スペースが有効に活用できる印象です。キャンプ等での使用では不足を感じる場合もあるかもしれませんが、普段の生活においては不満を抱くシーンは少ないでしょう。ワゴンボディを持つヴァリアントの設定もありますので、広いラゲッジをご希望の方にも対応可能です。

 

最後に低評価のポイントを紹介しますと、ナビゲーションはあまり上出来とは言えません。画面は割とキレイですし、iDriveやコマンドシステムのようなややこしさのない完全タッチパネル構成は実用面では高い評価を予想していました。しかし、なんせナビゲーションの案内がわかりにくいです。交差点での画面分割の詳細案内も小さくて見にくいですし、案内のタイミングも遅めの印象です。

いとこの車両はテクノロジーPKG装着車ですので、メーター部分にもナビを表示出来ますが、この画面はインパネのナビと同様のものですので、特に優位性を発揮するようなものではありません。

まあスマホのナビアプリを代用したり、その画面をナビに反映させることも出来ますので、本体の性能はそこまで重要視されていないのかもしれません笑

 

 

 

〜エクステリア〜

f:id:tohru_quattro-m19:20190514095817j:image

エクステリアもインテリア同様、非常にシンプルです。プレーンなデザインは流行りの直線的なエッジの効いた印象を与えてはいますが、そこまで凝った作りこみと言った感じではありません。しかし、VW、特にゴルフに関してはこのデザインがいいのだと思います。

まず、純粋にカッコいいデザインだと思います。プレーンなデザインは非常にキレイで、清楚といった印象です。それでいてつまらないデザインではありませんし、好みが大きく別れるようなこともないのではないでしょうか。エッジの効かせ方もうまいと思います。程よくシャープな感じが好印象です。

また、こと日本国内市場においては、輸入車にも関わらず悪目立ちしにくいという点は有利に働く機会が多く想定されます。押し出しの強いガイシャが悪く作用するシーンもありますので(^◇^;)

f:id:tohru_quattro-m19:20190514100453j:image

リアから見ても、全体的な印象に変化はありません。シンプルで清楚なデザインです。

Cピラーが太くて力強い印象を与えてくれるのは、個人的には好きなポイントです。衝突安全性確保等様々なファクターから来る太さであると想像しますが、Cセグメントのライバルと比較してもドッシリとした印象を与えているような気がします。

 

リア周りで気になる点として、バックモニターが挙げられます。Rギアを選択するとバックモニターが作動しますが、このカメラがリアのVWエンブレムの裏側あたりに搭載されています。つまり、エンブレムが若干回転して、カメラが出現するということです。

実際に使用してみると動作は素早く、特段問題はありません。しかし、万が一故障した場合にはどうなってしまうのでしょう…特にカメラが出現した状態で動作異常が出てしまうと困ります。エンブレムが回転した状態で止まってしまうのは不恰好ですし、このエンブレムはラゲッジドアの開口スイッチにもなっていますので、ハッチが開けられないという事態にも直結する可能性があります。

何かしらの対応策がとられている可能性もありますが、長期所有を想定しているいとこも気にしているポイントです。

 

 

〜ドライビング〜

ようやくドライビングインプレッションです。笑

f:id:tohru_quattro-m19:20190514102255j:image

ハイライン車両は前述の通り直列4気筒1.4ℓターボエンジンを搭載しています。下位グレードにあたるコンフォートライン・トレンドラインは1.2ℓターボですので、この点で走行性能には差が現れます。また、詳細は記載を省略しますが、サスペンションとミッション(DSG)にも明確な違いがあります。総括的に、ハイラインはコンフォートライン以下2モデルと比較して走行性能に優位性があるということが言えます。この点はグレード選択の際に押さえておきたいポイントです。

 

実際の走行性能に関しては、期待値を超えてきたというのが正直名印象です。

1.4ℓターボエンジンはその車体を軽々と引っ張っていきます。スポーツモードを選択するとさらにレスポンスも向上して気持ちのいい加速を体験できます。(モード選択もハイライン以上のみ装備される機能です。)もちろん圧倒的なパワーを持っているわけではありませんが、高速で流れをリードすることも簡単に出来ますし、合流での素早い加速にも対応してくれます。

この加速に関しては、VWが長きに渡って採用してきたダブルクラッチトランスミッションであるDSGも寄与していることでしょう。多くの輸入車メーカーに対してこの分野では一日の長を持つVWですが、その完成度は上がってきています。変速は非常に素早く、タイムラグを感じさせません。シフトアップ・シフトダウン共に気持ちよく決まります。

低速域でのギクシャク感に関してはやはり皆無とは言えませんが、改良を重ねてきたことが伝わってくる完成度は感じられます。トルコンATのようにはいかないのは確認した上での購入をオススメしますが、この点が大きなネックになるとは思いません。

f:id:tohru_quattro-m19:20190514103949j:image

しかし、個人的に心配なのがDSGの耐久性です。二つのクラッチを持つMTの自動操作機構的なシステムであるダブルクラッチトランスミッションは、トルクコンバータ式ATと比較して、その耐久性への懸念が消しきれません。特に中古で購入する場合、前オーナーの扱いが大きくその後を左右するファクタになります。DSGに限った話ではありませんが、なるべく半クラ状態を短くしたり、前進後退の切り替えの際に確実に停止することを心掛けたり、そういった細かな気遣いが後々大きな違いを生む可能性は大きくあります。私はこれをトルコン式ATの操作の際にも心掛けています。

ある程度の歴史と、多くの販売実績に対して、心配しすぎているのかもしれませんが、やはりトルコンの方が安心感があるのは事実です…

 

DSGへの言及が長くなってしまいましたが、ゴルフの走行性能はワインディングでも十分納得の出来栄えです。弱アンダーの味付けで、安定感を持ってコーナーを抜けられます。輸入車Cセグメントとしてはしっとりめの脚回りがしっかり路面を掴んでくれるので、安心感もあります。コーナリング中のブレーキ操作があったりしたも、姿勢を大きく乱すことなく受け止めてくれます。

刺激的な一面はありませんが、全体的に基本がシッカリしていて、安心して走らせられます。

f:id:tohru_quattro-m19:20190514104917j:image

高速域では若干弱みが見られるのも事実ですので、紹介しておきます。

90km/hを超える速度域で道路の継ぎ目を超える等の大きな入力があると、リアの収束に時間がかかります。ホイールベースが短いハッチバックですので、その傾向が顕著である可能性もありますが、Cセグメントのライバルと比較してもこの点では後塵を拝していると言って間違いないでしょう。

そこまで安定感を失うような挙動ではありませんが、もう少しはやい収束を望みたくなるのも事実です。

 

しかし、総合的に考えてこのゴルフの走行性能は高いと言っていいでしょう。剛性が高くて塊感の強いボディが、動きのいい脚回りと上手くマッチしており、エンジン性能もDSGも積極的に走りを楽しませてくれます。この感覚はあまり予想しているものではありませんでした。

 

 

〜総評〜

ゴルフはとっても気に入っている1台です。

日常の生活に華を添えてくれます。それでいて日常のなにかを犠牲にすることはありません。少しおしゃれで安全性が高くて、積極的な走りにも応えてくれます。まさにマルチな乗り物です。

燃費は実測で街乗り16km/ℓ前後、高速での最高値は23km/ℓを超えています。これなら奥さんも納得です(・∀・)

何より驚いたのが走行性能です。なんとなくツマラナイ走りを想像していたのが申し訳ない気がします(笑)BMW1シリーズが「そこまで車好きでない人にもクルマの運転の楽しさに気づかせてくれるクルマ」と表現されるとすれば、このゴルフは「低価格なのにBMWやポルシェオーナーも納得の性能を持つクルマ」といったところでしょう。

 

インテリア    :★★★☆☆

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★★★★☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :3.4点/5点満点