りんてつのゆる記〜クルマと日々の思ひ出〜

クルマ好きとしてすくすく育った20代♂りんてつです。試乗インプレや日々のこと、ゆるーく記します。

【速報】BMW 530e 試乗インプレ

さて、前回の記事に予告を記載しましたが、今回は530eのインプレッションを紹介します!!

この車両は、320dの点検の代車として提供していただいた車両です。1泊2日で時間がありましたので、ゆっくり試乗できました。その分しっかりとインプレを紹介しようと思います!!

車両は530e Mスポーツで、直列4気筒2.0ℓターボエンジン+モーターのPHVです。

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〜インテリア〜

この5シリーズはG30という型式で、先代のF10からG型になった最初のモデルです。おそらくBMW全体で考えても初のG〜モデルだったと思います。(誤りがあったらスミマセン汗)

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Gから始まる形式のモデルではありますが、各部の印象はG20 3シリーズ等の最新世代よりもF10 5シリーズやF30 3シリーズに近い感じがします。シフトノブ然り、i-Drive関係然り、です。しかし、だからといって前時代的なインテリアというわけではありません。見ての通りですが、全体的に5シリーズらしい高級感があり、そこに先進性をプラスしたような印象です。

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3シリーズとは違い、シフトノブ周りにもプラスチック面がほぼありません。ドリンクホルダーの蓋を閉めると大きなウッドパネルが広がります。しかもこのパネル、手前側の部分と奥の可動する蓋の部分の木目がつながっており、1枚の板から作られていることがわかります。こういったあたりからも、アッパーミドルサルーンとして、しっかりコストがかけられていることがこういった部分からも分かります。

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また、この車両には後席にもシートヒーターが装着されています。この辺りも車格が感じられますね。できればUSBポートが欲しいような気もしますが、真冬の後席でも、フロントと変わらぬ快適性を感じられる点は魅力的に感じられます。ちなみに、ドライビングの章で記載しますが、このクルマは後席の乗り心地も非常に優れていますので、シートヒーターが搭載される恩恵はさらに大きいものだと思います。

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後席スペースはこんな感じです。全長がかなり大きく取られていることからも分かりますが、スペースは大きいです。私がドライビングポジションを取っても、その背後には大きなスペースが残ります。また、フロントにも言えることですが、シート自体が柔らかめの設計で、3シリーズの硬めのシートと比較して快適性はかなり高いと思います。しかも、柔らかいからといってサポートが弱いということもありません。大きくて深みとゆったり感のあるシートですが、走るとしっかりサポートしてくれます。フロントに関してはランバーサポートも搭載されていますので、なおさら体型にフィットさせることができます。

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他のモデルと異なるのがラゲッジスペースです。見てのお通り、フロアが高く設計されています。これは、フロア下にバッテリーが搭載されていることに起因します。実用上の問題は大きくないと思いますが、ゴルフバッグを積載予定の場合等は要確認でしょう。

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夜間走行時の非常に大きなファクタであるアンビエントライトはこんな感じです。色の設定も赤やら青やらブロンズやら、かなり細かく変更出来ますし、画像で紫のアンビエントライトの上に見える白い光のラインを同色にすることもできます。詳細に自分好みに設定するとかなりの満足度だと思います。F30 3シリーズに比べると面積も大きく、ぼんやりながらもなかなかの光量で室内を照らしてくれています。

 

 

〜エクステリア〜

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エクステリアはアッパーミドルサルーンの中では強めの主張を持っている方だと思います。しかし、F30 3シリーズに比べると獰猛さは緩和されており、おおらかな高級感が漂っている感じがあります。やはり3シリーズに対して「高級車ですよ〜サルーンですよ〜」という感じです。高そうに見えますよね(笑)

しかし、Mスポモデルであることも相まって、スポーティな印象もあります。バンパーデザインは異なりますし、各部にエアインテークも設置されています。しかも足下にはF245/40R19 R275/35R19のタイヤとアルミが奢られています。車体が大きいだけにそこまで目立ちませんが、ホイールの大きさは数値を見ると驚きますし、特にリアタイヤは後ろから見ると太さが際立っています。

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リアも高級感があります。シャープネスと筋肉のような力強さをそこに持ち合わせており、非常に優れたデザインです。デザインにも個人の好みがありますので個人差が出ますが、このデザインが嫌いでたまらないという方は少ないのではないかと思っています。

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このエキゾーストパイプはBMWの中では特徴的です。5シリーズの中でもMスポモデルのみの採用だったと思いますが、リアバンパー一体型の物が奢られています。しかもこの出口、ちゃんと排気管として作動しています。他社でも同様のデザインが採用されている例は多くありますが、そのほとんどではデザインだけの見かけ上の採用であり、この出口に排気管が繋がっていません。中を覗くとフラップが見えており、この辺りにもBMWのこだわりが感じられました。

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それから、アウタードアハンドルにも車格が感じられます。F30 3シリーズではコンフォートアクセスのロック・アンロックのセンサーはフロントにしか搭載されていませんが、この車両では後席のドアハンドルにも搭載されています。

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また、画像でも見えますがドアハンドルの外側にメッキトリムが奢られています。これも3シリーズには見られない特徴です。しかもこの車両はMスポモデル。ラグジュアリーモデルでないにもかかわらずこのような装備が設定されているところからも車格が感じられます。

 

 

〜ドライビング〜

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エンジンルームを見るとちょっとびっくり。「ちっさ!!」って感じです(笑)

前述の通り直列4気筒2.0ℓターボエンジン+モーターのハイブリッドユニットが搭載されています。このエンジンがとにかく小さいです。スペースに余裕がありますね〜。まあV型8気筒ターボの設定にも対応できる設計から来る余裕といった感じでしょう。

しかし、このユニットは想像以上のパワーをもたらしてくれます。

コンフォートモードで走り出すと序盤はモーターのみで駆動しますが、割とすぐにエンジンが始動します。バッテリー残量が少なかったので、この点は条件によりけりかもしれませんが。エンジン始動時の振動や音は非常に小さく、メーターで確認しないとわからないレベルです。

アクセルを開けていくとモーターの「キーン」という作動音とともに大きなボディをするすると進めます。かなり軽い印象です。さらに強く踏み込むとかなりの勢いでどんどん加速します。しかも静か!!

PHVに試乗するのは初めてではありませんが、これはPHV感があまり強く無いような気がします。なんというか…大排気量NAエンジンを搭載しているような感覚もあります。この感覚は高速道路でも変わらず、非常に乗りやすいものだと思います。

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乗り心地はアッパーミドルサルーンとしても立派なものです。19インチのホイールに扁平タイヤを装備しているにもかかわらず、とても快適な乗り心地を実現しています。17インチに45扁平タイヤ4本装着の320dよりもカドのない印象すらあります。それでいて、コーナリング性能もかなり高いものがあります。タイヤのグリップを最大限に使って「よっ」と曲がるというよりも、地面を捉えながらも涼しい顔でコーナーを抜けていくような感覚です。それもかなりのスピード域で。

この感覚は、高性能のスポーツカーとも違います。乗り心地を犠牲にすることなく、その快適性を保ったままスルスルと駆け抜けていくような感じです。ちなみに自宅近辺のワインディングを2度走りましたが、2度目に1人で走った時よりも、家族3人乗車で走った時の方が高い安定性を感じました。先代よりも約80kg軽量化されているとのことですので、その点が現れた結果かもしれません。

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※スポーツモード状態のメーター表示です。

高速道路にも乗ってみましたが、高速域では国産ハイブリッドとの差を感じました。多くの場合、特に燃費性能を重視した車両の場合、高速域ではモーターの出番がなくなりただのガソリン車のような状態になる例が多いものです。しかし、530eの場合、高速域でもモーターがしっかり仕事をしており、追い越し加速の際のレスポンス等に寄与しています。一般道でもかなりのレスポンスで加速を見せてくれましたが、高速域でもそのレスポンスを維持してくれるので、かなりストレスフリーなドライビングを体験できます。

また、BMW車両はスポーツモードではアイドリングストップが解除されるのが通例ですが、この車両はその例とは異なります。その代わり、電気のみでの発進は解除されるようです。

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※エコプロモード状態のメーター表示です。

エンジンはとにかく静か(普段ディーゼル車に慣れているせいもあります。)でなおかつかなりパワフルです。320dを圧倒しているでしょう。乗り心地は車格に対する期待値を超えてくる上に、さらりとコーナーを抜ける際には圧倒的な性能を見せつけてくれます。よりコンパクトで軽量な320dを超えています。

しかも、自宅で充電を行えば日々の通勤や買い物はeDriveモードでこなせますので、一切ガソリンを消費しないカタチでも過ごせます。今回は充電の割合がかなり低い状態でしたので、一度電気自動車としての性能も体験してみたいものです。

ちなみに回生ブレーキによる若干の違和感はありましたが、これは慣れるでしょう。エンジンブレーキもよく効いて、速度コントロールはしやすい印象でした。

 

 

〜総評〜

今回代車として一晩を共にした530eですが、とても欲しくなりました。

日常の使用ではサイズ感が不安でしたが、3シリーズよりも運転支援機能が多く、四輪操舵も搭載されているので取り回し等困る場面はありませんでした。ディーゼルと違ってとても静かで、乗り心地もコーナリング性能も加速性能も上のレベルにいます。

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これで欲しくならない人の方が少ないでしょう。

これは家族3人全員の総意でした。(笑)

しかし、今回の車両の新車価格は諸々込みで900万円を優に超えてきます。無理です(笑)今5シリーズはとてつもない大バーゲン価格を出せるとのNさんからのオファーもありましたが、どう考えても無理です(^◇^;)

価格なり、いやそれ以上の価値を備えたサルーンでした!!!

 

インテリア    :★★★★★

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★★★★★

実用性           :★★★★☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :4.2点/5点満点