りんてつのゆる記〜クルマと日々の思ひ出〜

クルマ好きとしてすくすく育った20代♂りんてつです。試乗インプレや日々のこと、ゆるーく記します。

【速報】カムリ 試乗インプレ

先日TOYOTA カムリの試乗の機会を得ましたので、その際のインプレを紹介します!!

カムリと言えば先代クラウンを超えるボディサイズを持つFFビッグセダンです。ハイブリッド専売となったこのカムリはいかがなものでしょうか?

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〜インテリア〜

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インテリアは次世代のトヨタを象徴するようなシフト周りのデザインと、高級セダンらしいトラディショナルな印象を両立しようとした感が見て取れます。

しかし、車格的にも微妙な立ち位置と言わざるを得ず、その質感は微妙…といった印象です。

木目調パネルは艶に違和感がありますし、全体的にチープな感じが漂っています。本革モデルのインテリアも拝見しましたが、こちらは滑りやすい印象が強く、個人的には好みとは言えませんでした。

全体的に写真で見るといい感じですが、実際に乗り込んで見ると評価が下がるといった感じでしょうか…ラグジュアリーセダンとも言い難い車格なので評価は難しいところですが、個人的に惹かれるインテリアではありません。

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また、どうしても受け入れがたいのが、シートのデザインです。実用性の面では不満はありませんが、三角形を多用したようなデザインがなんとも違和感を覚えさせ、馴染みませんでした。座ってしまえば見えない部分ですが、なぜカムリだけこのようなデザインを採用したのか疑問です…

 

ここまで厳しい見方となりましたが、室内空間の広さには驚きました。左右方向に余裕があるのはもちろんですが、後部座席の空間にも余裕があります。インテリアの質感が高ければショーファーとしても利用できるレベルですし、現状でもタクシー等の需要があるように感じました。

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ステアリングも握りやすく、デザインは若々しさを意識したものですので、ある意味で年齢層の高いユーザー様からの評価は高いのかもしれません。

 

 

〜エクステリア〜

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エクステリアも独特の雰囲気を醸し出しています。

ぬるっとしたというか…なんとも言い難いデザインですね笑この違和感が「良い意味の違和感」と言うには無理があるような感じがします(^◇^;)正面から見ると最終型のマークXに似ているのかもしれません。若干ですが…

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リアから見てもなんとも個性的なデザインです。最近のトヨタが好きな(?)ライトの端が上やら下やらに伸びたデザインで、こちらも個人的には好きになれません笑

シルエットで見ると流麗で良いデザインだと思いますが、なぜこのようなディテールを採用したのか…理解に苦しみます(^◇^;)

 

 

〜ドライビング〜

さて、いよいよドライビングです。

搭載するエンジンは直列4気筒2.5ℓ+モーターのハイブリッドシステムです。

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このエンジンの出来の良さには驚きました。スムーズかつパワフルなエンジンです。本当にパワフルです。笑もちろんハイパワーセダンのような荒々しいほどの加速は期待できませんが、アクセルを踏み込むことなく滑らかに車体を前に押し出すような印象で、トヨタらしい運転しやすいセッティングです。

今回の試乗では60キロ/h程度までしか試していないので、上がどこまで伸びるかは分かりません。しかし、カムリの性質上、今回試した範囲での性能があれば十分かと思います。

 

また、搭載されているCVTの出来も上々です。実にスムーズでシームレスなのはCVTらしさ全開です。しかし、それだけに留まらず、パドルシフトを引くとなかなかの減速感が生まれます。このエンジンブレーキはいい感じでした!!個人的には好みです。笑

今回はワインディングは試せませんでしたが、ちょっとワインディングインプレもしてみたくなるクルマでした。

 

 

〜総評〜

カムリ…実はもともとのカムリやウィンダムは好きでした。

北米らしさ全開のFFサルーンで、広い室内空間で快適ドライブ。ふわふわのサスペンションでコーナリング性能は高くはないものの、それとは縁のない性能で勝負するといったところに魅力を感じていました。

しかし、今回のカムリはガラッと印象を変えてきたわけです。若返りを果たして、スポーティさを手に入れました。デザイン的には難ありですが、これから改良の余地ありですし、不人気と言われるセダン市場でどうにか頑張ってほしい一台です!!

 

インテリア    :★★☆☆☆

エクステリア:★★☆☆☆

ドライビング:★★★☆☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★☆☆☆

総合評価点    :2.4点/5点満点

高遠城の桜を見てきました!!with 320d

今週は仕事の合間を見計らって桜を見に行ってきました!!

関東はすでに満開を越えてしまっているということで、選んだ目的地は長野県は高遠城址です。

あまり詳しくはわかりませんが、廃藩置県によって高遠城がなくなり、それを偲んだ藩士たちが桜を植えたことから、高遠の桜の歴史は始まるようです。

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駐車場に到着した段階から桜がお出迎えしてくれました!!

平日にも関わらず臨時駐車場まで満車状態で、桜の経済効果の大きさを思い知らされたと言った感じです(笑)長野県内ナンバーの車両も多くいらっしぃましたが、関東各地のナンバーを付けた車両もたくさんいらっしゃいました。AUDI S3セダンやレクサスNX、レンジローバーイヴォーク、BMW3シリーズ等々、私の好みの車両もたくさんいらっしゃってました笑

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上述の通り、高遠城の桜の歴史は、廃藩置県によって高遠城がなくなったことに端を発するようです。高遠城を偲んだ藩士たちが城址に植えた桜が、今の姿の礎を築いたわけです。最初に植えられた桜は現在の桜の極一部であり、その後たくさんの桜が植えられた結果、狭いエリアに1500本もの桜が咲き誇るという絶景が生まれたのです。

また、高遠の桜は日本で楽しまれる桜として一般的なソメイヨシノではありません。タカトウコヒガンザクラという品種で、ソメイヨシノよりも赤みが強いのが特徴です。それにより、鮮やかでボリューミーな景色を楽しめます。ソメイヨシノの淡い色合いも素敵ですが、これもまたいいモノです!!

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さらに天気が味方してくれたのが非常に嬉しかったです(笑)

最高気温は18℃を超えていましたし、雲ひとつないと言っても過言でない晴天に恵まれました。そんな日に満開が重なったのはなんともラッキーです(・∀・)

美しい空の青と湖の青、そこに満開の桜のピンクが重なって織りなすコントラストはまさに絶品でした!!こんな景色を毎年見るチャンスを持つ日本人に生まれたことを幸福に感じました笑

 

一通り桜を見た後、昼食をとるべく商店街に移動しました。昼食は高遠そばと決めていましたので、ネットで評価の高いそば屋さんを探して向かいました。

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12時を回る前でしたが、すでに軒先には数人の観光客の方々が並んでいらっしゃいました。列に並ぶと案外はやく名前を呼ばれ、店内に入ることができました。

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注文したのは高遠そばと天ぷらのセットです。細くて喉越しのいいそばと、揚げたてサクサクの天ぷらは相性抜群で、なかなかの量のそばもあっという間に平らげてしまいました(笑)

しかし、このお店の高遠そばの一番の特徴はなんと言ってもそのつゆにあります。

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このように2種類のつゆが付いてきますが、左のモノは焼き味噌ベースのつゆです。そばに味噌というと意外な感じがしますが、これに辛味大根をたくさん入れて食べるととっても美味です!!味噌と出汁の味がどちらも強すぎず、バランスのいい味わいでした。

また、右側のつゆはクルミを使ったモノです。こちらも想像しにくい味ですが、クルミと出汁がマッチしており、まろやかであさっりとした感じでそばを味わえます!!

美味しくて蕎麦湯までしっかり頂きました笑

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ちなみに商店街から一本裏手に入ると建福時というお寺がありました。階段を登ると、高遠城の横に広がる山々を望む景色を眺めることができます。また、守屋貞治という高遠出身の石仏師の作品が多く残っており、それらを拝むことができます。非常に良好な状態でたくさんの石仏が残されており、とても興味深かったです。

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そんなこんなで高遠を堪能した後、高島城公園に移動しました。こちらは諏訪湖の側に位置する公園で、高島復興公園と言われているようです。高遠城址のように広いわけではありませんが、天守閣と公園、に加えて池とお堀もあり、なかなかの景色でした!!

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※逆光で悲惨ですね…笑

ちなみにこちらの高島城公園にも桜が植えられておりますが、こちらはまだ開花の時期を待っている状況でした。これからの時期に長野で桜を楽しみたい方にはオススメかもしれません!!

 

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こんな感じで長野までの旅路を行ってきた結果ですが、平均燃費は19km/ℓを越えました!!暑い1日でしたのでエアコンを丸一日使用したにも関わらずこの燃費ですので、十分満足です(笑)

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渋滞に巻き込まれることもなくいいペースで走り続けられたので、ドライブとしても非常に気持ちのいいものになりました。その対価と言っては難ですが、我が家の320dのお顔にはたくさんの虫さんたちの亡骸が付いてしまっていました(^◇^;)

【番外】トヨタ・スープラ・入社式とその考察

豊田社長がスープラのエンジンを吹かすという演出を行ったトヨタ自動車の入社式が話題になりましたね。YouTubetwitter等でもある程度知名度のある方が、この件に関して意見を発信し、バズっていました。

この件に関して、私もイチ車好きとして考察してみようと思い、この記事を書くことにしました。

ちなみに私はトヨタ信者ではありません。正直にいえば好きなトヨタ車は非常に少ないです。

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このYouTubetwitterで発信した内容をご存知の方は多くいらっしゃるかと思いますが、考察のためにも以下にその内容を要約してみます。

twitter

トヨタ自動車の豊田社長が、入社式会場に持ち込んだスープラのエンジンを掛けて吹かすという演出をした。密閉空間でエンジンを吹かすというのは健康上よろしくない。新入社員にそのような歓迎をするトヨタ自動車は時代錯誤な考えの会社だから、はやめに転職を考えたほうがいい。」

YouTube

「現在の自動車業界には、全体的に電動化の波が来ている。アメリカではTeslaが非常に普及しているし、これは社会と世界の流れとして間違いない。しかし、トヨタ自動車は未だにスープラのエンジン音をひけらかして喜んでいる。そんな経営陣は時代錯誤で無能だ。かつてフォルクスワーゲンが窮地に立たされたように、このままではトヨタ自動車も長期的視点では非常に不安がある。現経営陣は退陣すべきだ。」

このように要約して問題ないかと思います。もしも発信者様の意図と大きく異なる点があれば、申し訳ありません。

 

 

トヨタの入社式について〜

上に挙げた発言内容について、いくつかの項目に分けて考察していきます。まずはトヨタ自動車の入社式での出来事についてです。

これに関してはtwitter場でも様々な意見が交わされた模様ですね。クルマが大好きな私個人としては、この演出は粋なモノだと感じました。他社ではまず行われないことでしょうし、クルマを五感で感じるということは、クルマの魅力を深く知るために大切なことだと思っているからです。

しかし、トヨタ自動車という世界的大企業の動きとして考えると、非常識との指摘を受けても仕方がないと思います。なぜならこの演出は不可欠なものではなかった上に、このような批判を受ける可能性が十分に予測できたからです。情報過多とも言われる現代において、大きな流れとなりかねない批判を予め回避する策を取る必要が企業にはあるのではないでしょうか。それは会社自身のためであり、世界的大企業であればなおさらのことでしょう。

 

 

〜今後の自動車業界について〜

次に、これからの自動車業界を電気自動車が席巻するということ、そして、エンジンを積む自動車はどうなるのかという点について考察します。


◯電気自動車が席巻するのか?

この点に関しては、大まかにはそのような流れになっていくと思います。クルマ好きとしてはどこか寂しい気もしますが、仕方のないことです。限りある資源であるガソリンや軽油を燃やし、地球温暖化につながる二酸化炭素を排出して走るという仕組みが、前時代的なものになるのは時間の問題でしょう。

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しかし、この流れが本当に地球環境に対しての貢献になるようにするためには、いくつか乗り越えなければならない壁があるのも事実です。件の発信者様も触れていましたが、まずは「電気自動車に供給する電力の多くが火力発電によって生み出されている」という事実に端を発します。火力発電を用いて発電しているということは、その電気が発生する段階で化石燃料が使用されているということに他なりません。エンジンがガソリン等の燃料からパワーを発生させる効率と、火力発電の発電効率の比較は難しいところがありますが、火力発電の効率を上げるに越したことはありません。それに加えて、発電方法の主流を火力発電からその他の方法へとシフトしなければ根本的な問題解決は図れません。

また、この議論よりもさらに問題となるのが、電気自動車の生産段階における環境へのダメージです。電気自動車にはエンジンやトランスミッションが搭載されていません(多くの場合)が、そのかわりにモーターやバッテリーが積まれています。特に大容量で耐久性の高いバッテリーは開発が難しく、大きな課題の一つです。そしてこのバッテリーの生産には多くの電力に加えてレアメタル等の素材も必要になります。レアメタルは掘削に非常に大きなエネルギーを必要とし、その段階で多量の化石燃料や電力を必要とするのです。レアメタルの再利用技術も進んでいますが、それでも足りない分(多くの分量)を新たに掘削・抽出する必要があることに変わりはないのです。

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このように(上記内容でも完全に不十分ではありますが)電気自動車がもたらす環境への影響(プラス面マイナス面双方)は、開発・生産段階から考えなくてはならない、非常に複雑な問題なのです。「石油関係の利権を持つ者の発言に惑わされるな」といった主張もありましたが、それを抜きにしても簡単に比較できるものではないのです。事実、私自身もこの記事を書くにあたってその問題の複雑さと自分の知識不足を痛感しました。

内燃機関自動車と電気自動車の比較にここで答えを出すことはできませんが、ある程度知名度と注目度のある方であるからこそ、今回の発言にはエビデンス不足を感じています。


○エンジン搭載車のこれから

おそらくこれから電気自動車の割合は格段に高くなる、これは上述の通りの見立てを持っています。ではガソリン車等の内燃機関車は消滅するのでしょうか?

私は消滅することはないと思っています。なぜならそこに「ガソリン車を愛する人たちがいるから」です。クルマ離れが叫ばれるこの時代においても、一定数のクルマ好きが存在するのは確かです。そしてそのうちのさらに一定数はエンジン音が好きであったり、エンジンの回転フィールを楽しんでいます。世の中にニーズがある以上、ビジネスの世界でこれが完全に見捨てられることはそう簡単にはないはずです。

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しかし、多くの国家で規制がかけられるのも事実です。それではどのようなカタチで生き残るのか?それは「高級趣向品」としての道だと思います。つまり、多額のお金を払ってでも手に入れたい人だけが購入できる、高級品になるということです。ポルシェやフェラーリランボルギーニ等をイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。上に挙げた3社も環境性能向上に取り組んではいますが、おそらく純然たるスポーツカーも長期に渡って生き残るように計らうはずうです。

内燃機関車が圧倒的少数になれば環境への悪影響は抑えられますし、国はそこから多額の税収を上げる制度を作ることもできます。そしてそのメーカーも利益を上げることが出来る、おそらく問題の少ないサイクルが出来上がるのではないでしょうか。

 


〜なぜトヨタが件の演出を行ったか〜

ではなぜトヨタスープラのエンジンを室内で吹かすような行動に出たのでしょう。それは、トヨタが上記のような「高級趣向品であるスポーツカー」を生産し続ける意志があるからなのではないでしょうか?いや、もしかするとそれらを主力とするメーカーへの転身(もしくはブランドの立ち上げ)が視野に入っている可能性も完全否定はできません。

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最近のTVCMで豊田社長も競走馬の例を用いて話をしていますが、クルマ好きの1人である豊田社長は、スポーツカーを自社のラインナップから消し去りたくないのだと思います。公私混同との声もあるでしょう。しかし、好きなことで大成した経営者はたくさんいます。好きなことだからこそ出来ることもあります。

私は決してトヨタ信者ではありませんが、そんな姿勢が本当にトヨタ内部にあるとすれば歓迎すべきものだと思います。

また、電気自動車への移行についても熟考のうえでその可否を決めてほしいというのが個人的な意見です。

【番外】ターボってなに?

前回の記事で、馬力とトルクと回転数の関係性についてカンタンに紹介しました。そのなかで割愛したターボ(ダウンサイジングターボを含む)について紹介したいと思います!!

 

〜エンジンの原理〜

ターボの説明のために、まずはエンジンの仕組みについて説明します。

エンジンが動力を発生させる仕組みは、シリンダーと呼ばれる筒の中にガソリンと空気を入れて、その混合気を爆発させて得たエネルギーを動力に変えるというものです。

つまり、燃料として給油するガソリンの他に、空気が重要なファクターになるわけです。

この上の一文がターボの理解にとって大事な部分になります!!

 

 

〜ターボってなに?〜

ターボというのはざっくり説明すると、エンジンのパワーを増大させる装置です。ここで着目されるのが先ほど登場した「空気」です。

カンタンに言えばターボの仕組みは、扇風機の羽のようなモノを用いてシリンダー内によりたくさんの空気を送り込むことで爆発力を大きくするというものです。

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厳密に言えばターボにもたくさんの種類がありますし、こんなカンタンなものではありませんが、端的にイメージを掴むならこんな感じです。シリンダーに取り込む(これを吸気と言います)空気をより多くするということです。

ちなみに空気を取り込む(吸気)際にターボに頼らないことから、ターボ非装着エンジンのことを「自然吸気エンジン」と言います。また、ターボは空気をより多く供給することから「過給機」と呼ばれます。(過給機にはターボ以外にもスーパーチャージャーがあります)

 

一応さらに解説すると、過給をかける扇風機の羽を回す動力として排気が利用されています。排気の勢いで羽が回り、そのおかげでシリンダー内に入る空気が多くなるとうことです。つまり、エンジンをより強く動かして(回転数を上げて)いくにつれて、羽がよく回ることになり、過給が強くなるということになります。

 

 

〜ターボの歴史と特徴〜

ターボは元来、航空機用エンジンに多用されていました。大戦時に航空機開発が世界的に熾烈になり、続々と世に出されたわけです。ちなみにその目的は、航空機が上昇して気圧が下がった際に、空気が薄い環境でもエンジン出力を維持するためというものでした。

ここからクルマのターボの歴史を「昔」と「最近」の2つにザックリ区分して解説します。

○昔のターボ

上記の通り、ターボは回転数が上がるほどよく働きます。昔のターボではこの傾向が非常に強かったのです。「どっかんターボ」なんて呼ばれました。ポルシェやBMW等がこぞって高性能車に採用していました。

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※どっかんターボ搭載のBMW2002ターボです。

しかし、これには問題もありました。それは、回転数を上げないとターボがかからないということです。つまり、速く走るためには回転数が高い状態を維持しなければならず、運転にテクニックが要求されるのです。しかも回転数が上昇した時に突然過給が始まるので、ある回転域から急激にパワーが増大されて、加速にクセが出てしまうとい問題もはらんでいたのです。

それでもこのターボは自動車業界では大流行し、1970年代からバブルの時代まで多用されました。

 

○最近のターボ

最近、特に2010年過ぎ頃からターボは大きな変革の時を迎えます。ダウンサイジングターボの登場です。これは、排気量を小さくしてターボを装着することで、小排気量故の低燃費と小排気量では叶わないパワーを両立するという発想から生まれました。つまりハイパワーを極めるためのターボではなく、バランスのいいエンジンを目指しているわけです。

これまで2.5〜3.5ℓエンジンを積んでいた車両のエンジンも2.ℓターボに取って代わられています。

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※先代クラウンも後期型から2.0ℓターボを搭載していました。

ターボであるが故、エンジンレスポンスが悪化したりサウンドが良くなくなったりと弊害はありますが、全体的に改善が進んでおり、非常に評価のいいエンジンが続出しています。

 

このようにターボはこれまでの歴史から見ると、ここ数年で、その存在意義を大きく変えてきています。もちろん元来の「パワーをひねり出すためのターボ」も未だ存在します。しかし、スポーツカー専門メーカーでさえ環境性能を無視できない今日この頃。これからのターボの躍進と、モビリティ社会への貢献を楽しみにしたいところです!!

【番外】馬力とトルクと回転数 とは?

本日は休日で時間が非常に潤沢にあります。

そこで馬力とトルクと回転数について、「例え話」を用いてわかりやすく解説したいと思います!笑これは私が中学生の時に理解に苦しんだ3点だからです。(笑)

この3項目はクルマの記事を読んでいると頻繁に出てくるポイントですよね。でもわかりやすい解説を見つけることができず、中学時代の私は苦しんだのです(^◇^;)

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※BMW523i(F10)のトルク曲線です。

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〜馬力・トルク・回転数の関係〜

まずはそれぞれの要素をカンタンに解説します。

○馬力

馬力というのは一般的にクルマのパワーを表す項目として目にする機会の多いものです。要するに、馬力表示の大きいクルマの方がパワフルだ ということになります。ちなみに馬力というのは以下の公式で算出される数値です。

馬力=トルク×回転数 (この式の積の最大値)

トルクと回転数に関しては以下で説明しますので、以下項目を読んだ後に再度読み直すと分かりやすいかもしれません!!

 

○トルク

トルクとは、端的に言えば、エンジンがタイヤを回転させる時に、タイヤを回すチカラの大きさのことを言います。どれだけ力強くタイヤを回しているかということです。

トルク=タイヤを回す時にかかるチカラの大きさ

 

○回転数

回転数とはエンジンが1分間に何回転するか?という数値です。

エンジン自体が回転するわけではもちろんありませんが、エンジンが作り出した回転が1分間に何回転になっているかとうことなのです。

回転数=エンジンが作り出す回転が1分間に何回転か

 

 

 

〜トルクと回転数、もっとわかりやすく〜

上にカンタンな解説を記載しましたが、これもそこまでわかりやすいとは言えません。それにここまではネットで検索すればどこでも見つけられる内容です…

そこでここから例え話を用いて解説しようと思います。皆さん陸上の短距離種目などの話で「ストライド 」と「回転数」という項目を聞いたことがありますでしょうか?

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ストライド というのは、走る際に踏み出す一歩の大きさ。(画像の赤線の長さです)

回転数というのは、歩を繰り出すペースのこと。ということです。

この関係、トルクと回転数にそっくりなのです(・∀・)

つまり、以下のように要約できます。

○エンジントルク ≒ 走る際のストライド

○エンジンの回転数 ≒ 走る際の脚の回転数

ストライド が大きく、脚の回転数が高いほど、走る速度は上がります。それと同じようにエンジンのトルクが大きく、回転数が高いほど、速度は高くなるということなのです。

 

どうでしょうか?少し理解しやすくなったでしょうか?笑

 

 

〜トルクと回転数がもたらす走りの傾向について〜

それでは次に、トルクと回転数が走りにもたらす影響について、派生的に説明します。

最近はトルクと回転数の双方を高い次元で両立したエンジンが主流として登場しています。しかし、それでもエンジンというのはトルクを重視した「トルク型」と、回転数の上がり方を重視した「回転数型」に分類されます。そこで、それぞれのエンジンの特徴について説明します。

 

○トルク型エンジン

トルクというのは基本的に回転数が上昇するにつれて大きくなる傾向にあります。(ある程度以上まで回転数が上昇するとトルクは下降し始めます)しかし、このトルク型エンジンでは低回転域から太いトルクが発生します。つまり、回転数を上げなくても(=アクセルを踏み込まなくても)大きいトルクが得られるということです。

その結果、あまりアクセルを踏み込めず回転数を上げられないような街中でも、太いトルクが発生することから、速度コントロールがしやすくなるという恩恵が得られるのです。

ちなみにトルク型エンジンは大排気量エンジンに多く存在します。(ダウンサイジングターボはここでは割愛します)

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例えばこのレクサスLS460。ターボ等過給機の付いていないNAエンジンで4.6ℓの排気量を誇ります。トルクが太く、回転数上昇を待たずに速度をコントロール可能です。

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さらにこのレンジローバーも典型的な例です。様々エンジンラインナップはありますが、5.0ℓエンジンでは強大なトルクでボディを押し進めます。

一般的には走りを楽しむスポーツカーよりも、快適性や実用性の高いモデルに多く搭載されるエンジンとういうわけです。

ちなみに回転数を上げずに済むことは燃費性能の向上にもつながります。

 

○回転数型エンジン

回転数型エンジンはトルクがそこまで太くなく、回転数を上げないとパワーが得られません。つまりアクセルを踏み込んで回転数を上昇させることでチカラを引き出して走るわけです。トルク型エンジンのように扱いやすいとは言えません。ではなんの価値があるのか?それは「ドライビングプレジャー」です。アクセルを踏み込んで回転数を上昇させ、その回転をエンジン音を感じながらクルマを操るのが楽しくてたまらないという方もいます。そんな方にとっては回転数型エンジンのフィーリングはたまらないものがあるわけです。

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例えばこのポルシェ ボクスターは回転数型エンジン搭載車に挙げられます。トルクも小さくはありませんが、回転数を上げることでパワーを引き出す趣の強いクルマです。

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また、マツダ ロードスターもこの傾向の強いエンジンを搭載しています。

このように見てみると、やはり回転数型エンジン搭載車は、走りを楽しむスポーツカーに多い傾向があります。街中での操作性の高さよりも、ワインディング等での走りの楽しさを重視したクルマに多く採用されているわけです。

 

 

〜まとめ〜

トルクが太いと力強いイメージ

回転数型だと軽やかで気持ちいいイメージ

とっても簡潔にまとめるとこんな感じでしょうか!!

 

いかがだったでしょうか?

あまり上手くない文章で、考えもまとまっていなかったかもしれませんが、すこしでも参考になれば幸いです!!

 

【回顧】320i GT(グランツーリスモ)試乗インプレ

今回の記事では、以前代車として貸し出していただいた320i GTについてインプレッションをレポートさせていただきます!!

3シリーズGTは発売当初に前期モデルを試乗したことがあり、320d購入の際にも候補に上がったクルマです。ゆっくりとインプレする機会が得られてラッキーです(・∀・)

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代車としての貸し出しを待機している320i GTです。

320i GT luxuryです!!

 

 

〜インテリア〜

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インテリアデザインはほとんど3シリーズと変わりありません。これまでの3シリーズ伝統のデザインに、他シリーズと共通の操作性に加えてモダンな要素を盛り込んだ内容です。質感の面で不満が残る部分は無くはないでしょうが、これまでのBMWの歴史からすれば十分及第点と言えるでしょう。

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この車両のインテリアにおけるハイライトと言えば後席の広さでしょう。写真がわかりにくいかもしれませんが、その広さはかなりの物です。身長約170cmの私がドライビングポジションをとった状態で、後席には脚を組めるほどの空間が残されます。Nさん曰く後席のレッグスペースは格上の5シリーズを越えて7シリーズに匹敵するとのこと。どれだけのスペースかお分かりになるでしょう!!

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シート自体の質感や硬さ等は普通の3シリーズセダンと大方変わりありません。しかしレッグスペースの広大さは快適性の向上に大きく寄与するはずです。長距離ツアラーとしての大きなポイントになります。

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もうひとつのこの車両の特徴はラゲッジスペースの大きさです。

一見してわかる通り、とにかく広いです。後席のシートバックは 4:2:4 の分割可倒で、全てを開け広げれば広大なスペースがそこに現れます。おそらく日常的な使用のシーンで困ることはないでしょう。キャンプ道具やスキースノボのウェアを積んだりする使用法にも応えてくれるでしょう。

 

 

〜エクステリア〜

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エクステリアも全体的なイメージはセダンモデルと相違ありません。しかし、どちらかのオーナーにとっては、その差異は小さくないのも事実です。

3シリーズGTは「セダンの快適性」「ワゴンの積載性」「クーペのデザイン性」この三拍子を併せ持つロングツアラーとしてこの世に生を受けました。個人的にはこういったマルチなステージで活躍できる方向性は好きですし、具体的なデザインも好みです。

ごろんとしたフォルムが好きでないという意見も多く耳にしますが、3シリーズオーナーの中には新鮮なデザインに感じる方も多いのではないかと思います。

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リアは確かにごろんとした印象を受けるのもわかります。しかし、やはりセダンとは異なるルーフラインには魅力を感じるのも事実です。オーナー層でなければ一見して判別できない方も多くいらっしゃるかもしれませんが、それもいいと思います。「なんだろう、なんか3シリーズと違うような気がするな〜」程度の印象というのも、控えめでいいんじゃないでしょうか(笑)

 

 

〜ドライビング〜

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このクルマ、走行性能の面でも多くの部分はセダンモデルと似通っています。加速は同エンジンのセダンモデルと比較して若干重さを感じるかもしれませんが、それは全開加速の場合の話です。普段の乗り方で街中を走っていても、その差に気づくことはないと思います。

ブレーキングでも、その重さからネガを感じることはありませんでした。

その中で違いを強く感じた項目、それは乗り心地です。

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セダンモデルの3シリーズは同セグメントの車両と比較して、脚周りがかなり引き締められた設定になっています。しかし、このGTモデルは一転して柔らかめの味付けです。普段セダンモデルに乗り慣れている私としては若干ふわふわ感が強すぎるようにも感じました。入力があった際の突き上げは上手くいなしてくれますが、それが収束するまでの時間が長いのも印象に残ります。

しかし、これが不思議なことにワインディングで悪い方向に働くというようなことはありませんでした。まあタイヤが鳴るほど飛ばすわけではありませんので、限界性能は変わってくると思います。それに重心が高くなっていますのでロールの動きは大きくなったりします。しかし、この点も大きなネガは感じませんし、動きの伝わりやすさが運転のしやすさに繋がると感じる方もいるかもしれません。

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全体的にいい印象で試乗を終えることができました。

個人的にはこの柔らかさならMスポーツモデルを選択してもそこまで硬くはならないかと思いますし、車高を下げたい方にとってもいい選択肢になるかもしれません!!

 

 

〜総評〜

「セダンの快適性」「ワゴンの積載性」「クーペのデザイン性」この3つを兼ね備えたマルチな車両としてのポテンシャルは高い物だと思います。快適性に関してはセダンモデルを超越していますし、このボディサイズにしてはかなりの積載性を手に入れました。

しかし、BMWは同セグメントにあたる4シリーズGCも販売しています。この点が他社とは違う点です。4シリーズGCはデザイン性を重視し、脚周りも固めてありますが、全体的に顧客の分散を招いているのは事実でしょう。実際に3シリーズGTは見かける機会が多くありません…

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BMW全体としては損が出ていなければ問題ないのかもしれませんが(^◇^;)

チャレンジングな姿勢は「BMWらしいな」といった感じです笑

 

インテリア   :★★★★☆

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★★★★☆

実用性           :★★★★★

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :4.0点/5点満点

 

 

 

【回顧】740i 試乗インプレ

今回は登場直後に試乗した740iの試乗インプレッションを紹介します!!すでにMMCが発表されていますが、一応紹介させていただきます(^◇^;)

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試乗車は740iのショートモデルです。

明らかに我が家が手の届くクルマではありませんが、試乗の機会をいただけて本当にNさんには感謝感謝です!!

 

 

〜インテリア〜

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先代までのモデルと比較して、このG11モデルはインテリアのデザイン・質感ともに格段に向上した感があります。これまではLセグメントセダンの中ではインテリアの面で後塵を拝する一方でしたが、今回のFMCでその汚名を返上したと言っていいでしょう。

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センターコンソール等はウッドとアルミパネルで上手く加飾されています。プラスチックパネルが表面に使用されている部分はほぼ見当たりません。価格的にも車格的にも当然のことかもしれませんが、これまでのBMWの歴史を鑑みると非常に進歩したと言っていいでしょう。

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この傾向はステアリング等ほかの部分にも現れています。特にこのステアリングのアルミ使用に関しては、メルセデスw222型 Sクラスが後期型になってようやく追いついたと感じる方もいるのではないでしょか?

このように全体的に質感とデザインの向上に努めていることは明らかです。ショーファードリブンとしての意識を強く感じさせる改良が顕著に表れています。

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 リアシートも身体に程よくフィットする設計で、疲れを感じさせないことでしょう。3シリーズ等と比較すると柔らかいシートですが、ただフワフワのシートではなく、しっかり芯のある感じです。BMWが考えるショーファーの理想を感じられます。

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エアコン関係もこの通り、ショートモデルでも十分に後席に配慮した設計であることを感じます。4ゾーン独立制御に加えてシートヒーターも装備しています。操作パネルもアルミ加飾が奢られており、高級感を感じることができます。

それに加えて評価できる点が、ドライバーオリエンテッドを捨てていないことです。コックピット周りはBMWの他車種と共通のデザインで違和感なく操作できますし、シフトノブも扱いやすく、運転上の違和感がありません。このあたり、さすがBMWといった感じでした。

 

 

〜エクステリア〜

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エクステリアは、いかにもショーファードリブンといった出で立ちではありません。躍動感のあるデザインで、ダイナミックなドライビングを想起させるデザインです。もちろん高級ホテル等でもシーンを選ばないラグジュアリー感も持ち合わせています。SクラスやA8とは異なる魅力を感じます。

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リアから見ると流麗でスラッとしたデザインです。写真で見ると威風堂々という感じに見えますが、実際に見ると流麗で滑らか、そんな印象を抱きました。

それからLEDレーザービームも話題になっていますね。500m先も照らすことができるとか。これは標準のLEDライトをも遥かに凌ぐ性能です。おそらくそう多くのオーナーが選択するモノではないでしょうが、こういった要人を乗せるようなシーンも想定される車両にとっては重要なポイントになるでしょう。

大都会の高級ホテルでも、稜線を沿うワインディングでも、シーンを問わない流麗かつ力強いデザインです。

 

 

〜ドライビング〜

今回の試乗車740iは直列6気筒3.0ℓターボエンジンを搭載しています。

ボディサイズを考慮すると若干パワー2不安を抱きましたが、この心配は杞憂に終わりました。パワフルとまでは言いませんが、不足なくこのボディをスムーズに進めていきます。BMWの直6のシームレスな回転フィールに加え、カーボンを多用したことで軽量化が図られたボディもこれに寄与しているかもしれません。

さらに驚いたのは操作性の高さです。駐車場から広い通りに出るまでには狭い路地を通るのですが、その間にボディサイズを感じることはほとんどありませんでした。Nさん曰く4輪操舵システムが搭載されているようです。1990年代には国産試乗でも一時期ブームになりましたが、ドライビングフィールが低下するという問題から衰退気味でした。しかし、このシステムはワインディングでも違和感を抱かせることはなく、非常に優れたものだと思います。

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ワインディングに入るとさらに驚かされます。ボディサイズのネガを全くと言っていいほど感じません。ひらりひらりと舞うようにコーナーを抜けていきます。上述した軽量ボディがここでも威力を発揮しているのでしょう。

加えて記載しないわけには行かないのが「エグゼクティブ・ドライブ・プロ」なるシステムです。これは4輪に搭載されたエアサスとともに快適性を生み出すシステムです。前方路面の状況をカメラで捉え、路面状況に合わせてエアサスを制御することで、フラットライドを生み出すといった仕組みです。書くのはカンタンですが、実際にはかなりの技術力だと思います。実際にw222 Sクラスでは設定はあるもののOPとなっています。これを標準装備にしたBMWは立派です。笑

ちなみにこのエアサス制御ですが、快適性を重視するあまりドライビングフィールを損なうなどということはありません。ロードインフォメーションもしっかり入ってきますし、ひたすらフワフワという感覚も無いのです。これもさすがはBMWといったところ。駆け抜けるよろこびを忘れてはいないようです。

全体的にいかにもBMWらしいフィールがあり、かなり感心しました。このサイズでこの制御でこの快適性にも関わらず、ドライビングも楽しめる。なかなか稀有な存在ではないでしょうか。

ちなみに父の運転で後席に乗車した際にはエグゼクティブ・ドライブ・プロが高い快適性を提供してくれました。これ、本当にすごいと思います。ドライバーは楽しく、パッセンジャーは快適に、理想的なフィーリングを持っています。

 

 

〜総評〜

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このクルマ。欲しくなりました(笑)

Lセグメントサルーンには所有の意味での興味はあまりありませんでしたし、運転が楽しいクルマだとは思っていませんでしたが、その考えは覆されました。このセグメントのクルマに惚れる時が来るとは(^◇^;)SUVや高級ミニバンに押される高級サルーンですが、この1台には価値があります。

クルマという規格を越えた工業製品としての感動を覚えました!!!

実際に自分で購入することはないと思いますが、エンジンも2ℓターボ+モーターからV型12気筒までラインナップが広く、案外ターゲットは広いのかもしれません!!

 

インテリア   :★★★★★

エクステリア:★★★★★

ドライビング:★★★★☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :4.0点/5点満点