りんてつのゆる記〜クルマと日々の思ひ出〜

クルマ好きとしてすくすく育った20代♂りんてつです。試乗インプレや日々のこと、ゆるーく記します。

【番外】ターボってなに?

前回の記事で、馬力とトルクと回転数の関係性についてカンタンに紹介しました。そのなかで割愛したターボ(ダウンサイジングターボを含む)について紹介したいと思います!!

 

〜エンジンの原理〜

ターボの説明のために、まずはエンジンの仕組みについて説明します。

エンジンが動力を発生させる仕組みは、シリンダーと呼ばれる筒の中にガソリンと空気を入れて、その混合気を爆発させて得たエネルギーを動力に変えるというものです。

つまり、燃料として給油するガソリンの他に、空気が重要なファクターになるわけです。

この上の一文がターボの理解にとって大事な部分になります!!

 

 

〜ターボってなに?〜

ターボというのはざっくり説明すると、エンジンのパワーを増大させる装置です。ここで着目されるのが先ほど登場した「空気」です。

カンタンに言えばターボの仕組みは、扇風機の羽のようなモノを用いてシリンダー内によりたくさんの空気を送り込むことで爆発力を大きくするというものです。

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厳密に言えばターボにもたくさんの種類がありますし、こんなカンタンなものではありませんが、端的にイメージを掴むならこんな感じです。シリンダーに取り込む(これを吸気と言います)空気をより多くするということです。

ちなみに空気を取り込む(吸気)際にターボに頼らないことから、ターボ非装着エンジンのことを「自然吸気エンジン」と言います。また、ターボは空気をより多く供給することから「過給機」と呼ばれます。(過給機にはターボ以外にもスーパーチャージャーがあります)

 

一応さらに解説すると、過給をかける扇風機の羽を回す動力として排気が利用されています。排気の勢いで羽が回り、そのおかげでシリンダー内に入る空気が多くなるとうことです。つまり、エンジンをより強く動かして(回転数を上げて)いくにつれて、羽がよく回ることになり、過給が強くなるということになります。

 

 

〜ターボの歴史と特徴〜

ターボは元来、航空機用エンジンに多用されていました。大戦時に航空機開発が世界的に熾烈になり、続々と世に出されたわけです。ちなみにその目的は、航空機が上昇して気圧が下がった際に、空気が薄い環境でもエンジン出力を維持するためというものでした。

ここからクルマのターボの歴史を「昔」と「最近」の2つにザックリ区分して解説します。

○昔のターボ

上記の通り、ターボは回転数が上がるほどよく働きます。昔のターボではこの傾向が非常に強かったのです。「どっかんターボ」なんて呼ばれました。ポルシェやBMW等がこぞって高性能車に採用していました。

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※どっかんターボ搭載のBMW2002ターボです。

しかし、これには問題もありました。それは、回転数を上げないとターボがかからないということです。つまり、速く走るためには回転数が高い状態を維持しなければならず、運転にテクニックが要求されるのです。しかも回転数が上昇した時に突然過給が始まるので、ある回転域から急激にパワーが増大されて、加速にクセが出てしまうとい問題もはらんでいたのです。

それでもこのターボは自動車業界では大流行し、1970年代からバブルの時代まで多用されました。

 

○最近のターボ

最近、特に2010年過ぎ頃からターボは大きな変革の時を迎えます。ダウンサイジングターボの登場です。これは、排気量を小さくしてターボを装着することで、小排気量故の低燃費と小排気量では叶わないパワーを両立するという発想から生まれました。つまりハイパワーを極めるためのターボではなく、バランスのいいエンジンを目指しているわけです。

これまで2.5〜3.5ℓエンジンを積んでいた車両のエンジンも2.ℓターボに取って代わられています。

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※先代クラウンも後期型から2.0ℓターボを搭載していました。

ターボであるが故、エンジンレスポンスが悪化したりサウンドが良くなくなったりと弊害はありますが、全体的に改善が進んでおり、非常に評価のいいエンジンが続出しています。

 

このようにターボはこれまでの歴史から見ると、ここ数年で、その存在意義を大きく変えてきています。もちろん元来の「パワーをひねり出すためのターボ」も未だ存在します。しかし、スポーツカー専門メーカーでさえ環境性能を無視できない今日この頃。これからのターボの躍進と、モビリティ社会への貢献を楽しみにしたいところです!!