【回顧】740i 試乗インプレ
今回は登場直後に試乗した740iの試乗インプレッションを紹介します!!すでにMMCが発表されていますが、一応紹介させていただきます(^◇^;)
試乗車は740iのショートモデルです。
明らかに我が家が手の届くクルマではありませんが、試乗の機会をいただけて本当にNさんには感謝感謝です!!
〜インテリア〜
先代までのモデルと比較して、このG11モデルはインテリアのデザイン・質感ともに格段に向上した感があります。これまではLセグメントセダンの中ではインテリアの面で後塵を拝する一方でしたが、今回のFMCでその汚名を返上したと言っていいでしょう。
センターコンソール等はウッドとアルミパネルで上手く加飾されています。プラスチックパネルが表面に使用されている部分はほぼ見当たりません。価格的にも車格的にも当然のことかもしれませんが、これまでのBMWの歴史を鑑みると非常に進歩したと言っていいでしょう。
この傾向はステアリング等ほかの部分にも現れています。特にこのステアリングのアルミ使用に関しては、メルセデスw222型 Sクラスが後期型になってようやく追いついたと感じる方もいるのではないでしょか?
このように全体的に質感とデザインの向上に努めていることは明らかです。ショーファードリブンとしての意識を強く感じさせる改良が顕著に表れています。
リアシートも身体に程よくフィットする設計で、疲れを感じさせないことでしょう。3シリーズ等と比較すると柔らかいシートですが、ただフワフワのシートではなく、しっかり芯のある感じです。BMWが考えるショーファーの理想を感じられます。
エアコン関係もこの通り、ショートモデルでも十分に後席に配慮した設計であることを感じます。4ゾーン独立制御に加えてシートヒーターも装備しています。操作パネルもアルミ加飾が奢られており、高級感を感じることができます。
それに加えて評価できる点が、ドライバーオリエンテッドを捨てていないことです。コックピット周りはBMWの他車種と共通のデザインで違和感なく操作できますし、シフトノブも扱いやすく、運転上の違和感がありません。このあたり、さすがBMWといった感じでした。
〜エクステリア〜
エクステリアは、いかにもショーファードリブンといった出で立ちではありません。躍動感のあるデザインで、ダイナミックなドライビングを想起させるデザインです。もちろん高級ホテル等でもシーンを選ばないラグジュアリー感も持ち合わせています。SクラスやA8とは異なる魅力を感じます。
リアから見ると流麗でスラッとしたデザインです。写真で見ると威風堂々という感じに見えますが、実際に見ると流麗で滑らか、そんな印象を抱きました。
それからLEDレーザービームも話題になっていますね。500m先も照らすことができるとか。これは標準のLEDライトをも遥かに凌ぐ性能です。おそらくそう多くのオーナーが選択するモノではないでしょうが、こういった要人を乗せるようなシーンも想定される車両にとっては重要なポイントになるでしょう。
大都会の高級ホテルでも、稜線を沿うワインディングでも、シーンを問わない流麗かつ力強いデザインです。
〜ドライビング〜
今回の試乗車740iは直列6気筒3.0ℓターボエンジンを搭載しています。
ボディサイズを考慮すると若干パワー2不安を抱きましたが、この心配は杞憂に終わりました。パワフルとまでは言いませんが、不足なくこのボディをスムーズに進めていきます。BMWの直6のシームレスな回転フィールに加え、カーボンを多用したことで軽量化が図られたボディもこれに寄与しているかもしれません。
さらに驚いたのは操作性の高さです。駐車場から広い通りに出るまでには狭い路地を通るのですが、その間にボディサイズを感じることはほとんどありませんでした。Nさん曰く4輪操舵システムが搭載されているようです。1990年代には国産試乗でも一時期ブームになりましたが、ドライビングフィールが低下するという問題から衰退気味でした。しかし、このシステムはワインディングでも違和感を抱かせることはなく、非常に優れたものだと思います。
ワインディングに入るとさらに驚かされます。ボディサイズのネガを全くと言っていいほど感じません。ひらりひらりと舞うようにコーナーを抜けていきます。上述した軽量ボディがここでも威力を発揮しているのでしょう。
加えて記載しないわけには行かないのが「エグゼクティブ・ドライブ・プロ」なるシステムです。これは4輪に搭載されたエアサスとともに快適性を生み出すシステムです。前方路面の状況をカメラで捉え、路面状況に合わせてエアサスを制御することで、フラットライドを生み出すといった仕組みです。書くのはカンタンですが、実際にはかなりの技術力だと思います。実際にw222 Sクラスでは設定はあるもののOPとなっています。これを標準装備にしたBMWは立派です。笑
ちなみにこのエアサス制御ですが、快適性を重視するあまりドライビングフィールを損なうなどということはありません。ロードインフォメーションもしっかり入ってきますし、ひたすらフワフワという感覚も無いのです。これもさすがはBMWといったところ。駆け抜けるよろこびを忘れてはいないようです。
全体的にいかにもBMWらしいフィールがあり、かなり感心しました。このサイズでこの制御でこの快適性にも関わらず、ドライビングも楽しめる。なかなか稀有な存在ではないでしょうか。
ちなみに父の運転で後席に乗車した際にはエグゼクティブ・ドライブ・プロが高い快適性を提供してくれました。これ、本当にすごいと思います。ドライバーは楽しく、パッセンジャーは快適に、理想的なフィーリングを持っています。
〜総評〜
このクルマ。欲しくなりました(笑)
Lセグメントサルーンには所有の意味での興味はあまりありませんでしたし、運転が楽しいクルマだとは思っていませんでしたが、その考えは覆されました。このセグメントのクルマに惚れる時が来るとは(^◇^;)SUVや高級ミニバンに押される高級サルーンですが、この1台には価値があります。
クルマという規格を越えた工業製品としての感動を覚えました!!!
実際に自分で購入することはないと思いますが、エンジンも2ℓターボ+モーターからV型12気筒までラインナップが広く、案外ターゲットは広いのかもしれません!!
インテリア :★★★★★
エクステリア:★★★★★
ドライビング:★★★★☆
実用性 :★★★☆☆
コスパ :★★★☆☆
総合評価点 :4.0点/5点満点