りんてつのゆる記〜クルマと日々の思ひ出〜

クルマ好きとしてすくすく育った20代♂りんてつです。試乗インプレや日々のこと、ゆるーく記します。

【回顧】スカイライン ハイブリッド 試乗インプレ

今回の記事ではスカイライン ハイブリッドを試乗した際のインプレッションを紹介します!!

 

V37に当たる現行スカイラインにラインナップされるハイブリッドモデルは、これまでの連綿と続くスカイラインの歴史の中で初めてのハイブリッドモデルです。

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このハイブリッドモデルは、他の国産ハイブリッドモデルの多くと異なる点があります。それは燃費の向上を主たる目的としたハイブリッドではないということです。その証拠にV型6気筒3.5ℓエンジンをモーターで武装したユニットを搭載しており、ユニット合計出力は370馬力を超えています!!

これは期待大です(・∀・)

 

 

〜インテリア〜

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日産からの販売ではありますが、インフィニティ(北米日産の高級路線ブランド)マークを搭載して発売されたこのスカイライン。インテリアからもその国際的視線が感じられます。

特に「囲まれ感」の強いコックピットは他の日産車種にはあまり無い特徴でしょう。室内の広さをアピールすることは難しくなりますが、ドライバーオリエンテッドなそのインテリアは高い走行性能を予感させるようでもあります。

ちなみに「国産らしさ」を意識させる部分もあります。それはセンターコンソールに鎮座する2つの画面です。上がナビ、下は各種機能のコントロールパネルになっています。先代クラウン系と同様の設計です。

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これはあまり輸入車には無い傾向です。輸入車の各種機能のコントロール系統は、多くの場合それぞれが独立した物理ボタンで構成されているからです。走行中のブラインド操作のしやすさを考慮すると輸入車の考え方の方が個人的には良いと思いますが、国産独自の先進性のアピールとしては有効であるように感じます。

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後席の構成に関しては、正直あまり感心しませんでした。スペース自体が大きく無い上に、シートの設計が良くないのかあまり座っていて心地よくありませんでした。また、表皮のレザーが滑りやすく、ウィンディング等では特に快適性に疑問符が付きます。

ドライバーズカーとしての側面を強く持つキャラクター設定に回帰したということでしょうか?

 

 

〜エクステリア〜

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エクステリアを見ても、全体的にスポーティな印象を与えられます。日産らしい柔和なデザインの中に、エッジの効いたアクセントが盛り込まれています。ボディサイドのキャラクターラインや、Cピラー後端の処理等がその代表的なところでしょうか。

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個人的にはジャガーXEに似ているように感じています。シルエット的に特に似ている気がしませんか?笑 動と静を同居させたようなこのデザインに強く魅了される方も多いのではないでしょうか。

 

 

〜ドライビング〜

本題のドライビングに移ります。

上述した通り、こちらのモデルに搭載されるユニットはV型3.5ℓNAエンジン+モーターという強力さです。ここまでの高出力ハイブリッドはこれまでにアクティブハイブリッド3しか経験がなく、その時の力強い印象が残っていますから、期待が高まります。

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店舗を出るとすぐに国道です。交通量が極端に少なかったので加速を試してみると、これは速いです。同セグメントのセダンではなかなか体感できない加速です。それもそのはず、0-100km加速のタイムは4.9秒とのこと。ポルシェ911カレラと比肩するほどのタイムです。

しかもこのモデルのカタログ燃費は17km/ℓを超えています。もちろんモーターの使い方で燃費は大きく変動しますので同時に両立することは出来ませんが、この二面性にはビックリです笑

 

しかし、ここからが問題です。一番の問題はこのクルマの目玉とも言える「ステアリング・バイ・ワイヤ」です。多くのクルマと異なり、ステアリングとタイヤが物理的には繋がっておらず、ステアリング操作を電気信号に変換して、それをタイヤに伝えることで、よりクイックでダイレクトなステアリングフィールを実現することができるというモノです。

これが、問題です(笑)ステアリングフィールが敏感すぎるのです。少しでもステアリングを動かすと車体が向きを変えてしまうため、国道を走るときには常に修正舵を当てるような状態です。これ、とっても疲れます(^◇^;)

それにブレーキフィールも若干違和感を感じるシーンがありました。詳細はあまり調べていませんが、ハイブリッドモデルは回生ブレーキ等の影響で不自然なフィールが出る例は少なくありません。制動力には問題ありませんが、心地よいドライビングにとっては障壁になりかねないでしょう…

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※50周年記念車のインテリアです。レザー加工がGOODです!!

 

先にドライビングに関して総評すると、エンジンユニットやステアリング、ブレーキ、シャーシ等、各々を見るとある程度以上の完成度になっていると思います。しかし、それが全く調和していません。それぞれが勝手にバラバラに作業している感じです。詰めが足りていません。正直、日産ほどの大企業がどうしてこの完成度で世に出してしまったのか、理解に苦しみます。

 

 

〜総評〜

このクルマ、全体的に方向性がわかりません。

インテリアもエクステリアもスポーティ志向です。確かにパワーもありますが、真っ直ぐもワインディングも気持ちよくは走れません。乗り心地がそこまで優れているわけでもなく、後席の快適性も高いとは言えません。

かっこよくてハイパワーながら低燃費。全てを兼ね備え用とした結果、とてもアンバランスなクルマになってしまったといったところでしょうか。

しかも価格帯はトヨタで言えばクラウンクラスです。本来クラウンと並ぶのはフーガ。このクラスはマークXです。フーガは「ラグジュアリー」、スカイラインは「スポーティ」という声もあるかもしれませんが、そこまでの完成度のスポーティは期待出来ません。

なんとももったいないクルマ、というのが率直な印象です(^◇^;)

 

2リッターターボモデルはメルセデスC200と同様のエンジンとのことで、そちらに期待といったところでしょうか?まあそれならC200を買うかもしれませんが…

 

インテリア   :★★★☆☆

エクステリア:★★★★☆

ドライビング:★☆☆☆☆

実用性           :★★☆☆☆

コスパ           :★★☆☆☆

総合評価点    :2.4点/5点満点