【回顧】アルファロメオ ジュリア 試乗インプレ
最近更新が出来ず、久々の紹介となってしまいました(^^;;
今回はアルファロメオ ジュリアのちょこっとインプレです!!
1年半程前のことです。
当時のバイト先にクルマ好きの後輩Sくんがいました。バイト終わりにコンビニに寄って一服しているとそのSくんから電話がかかってきました。
「バスケ繋がりの先輩がアルファロメオのディーラーで営業をしていて、今日はジュリアの試乗車で帰ってきてるんです。りんてつさんの話をしたら乗せてくれるって言ってるんですけど、今からどうですか??」
とのこと。断るわけがありません。笑
バイト先の隣にあるドラッグストアに行くとそこにはアルファロメオ ジュリアが停められていました。しかもこれは高性能版のクアドリフォリオです!!テンションが上がらないわけがありません。笑
近くでまじまじと見たのは初めてでしたが、さすがはイタリア車、さすがはアルファロメオ、息を飲む美しさと言えます。
〜エクステリア〜
159以来、アルファロメオから久々に発売されたセダン。非常に美しいプロポーションを見せています。159の直線的なデザインとは異なり、曲線美をベースとしたデザインです。
イタリアのクルマには有機的な美しさがあるというのは、おそらく定説的に語られる内容でしょう。フェラーリ然り、マセラティ然り、そこにはアルファロメオももちろん含まれます。ドイツ車やフランス車にはない、意思をもつ生物のような感覚です。これには賛否があるでしょうし、私自身マセラティ等若干そこに当てはまらない部分が出てきたと思っています。
しかし、このジュリアはその「定説」をまさに踏襲していると感じました。
盾型のグリルからヘッドライトを通して繋がるフロントフェンダー、リアフェンダーのデザインは、盛り上がった筋肉を思い起こさせます。艶のあるボディに映り込む風景が、その曲面で湾曲する様は、吸い込まれるような感覚を覚えます。
リアから見ると、フロントからリアにかけて持ち上がるようなラインを描いています。プロポーションとしてはBMW3シリーズ等このセグメントのセダンと類似のデザインですが、何かが違います。圧倒的に。このデザインはおそらくドイツ勢には作れないでしょう。作りたくもないのかもしれませんし、それを求めるユーザー層もいないのかもしれません。
地に脚を強く踏ん張る獣のようにも見えます。好みは別れるかもしれませんが、個人的には好きなデザインです。唯一無二で。
いつもより感情的な表現で分かりにくいインプレになってしまったかもしれません(^^;;これもイタリアの影響ということでお許しください笑
〜インテリア〜
インテリアデザインもイタリアしてます。最低限必要とされる機能性はもちろん備えていますし、現代的な要素も盛り込みながら、このデザインを作り上げたアルファロメオ。このモデルへの注力具合が見て取れます!!
同じグループ会社であるマセラティから販売されているギブリというモデルがありますが、ギブリの内装よりもこちらの方がイタリアンでカッコいいと思います。質感も上々ですし、内装のレベルで言えば逆転していてもおかしくないくらいです。笑
とうか個人的には逆転してほしかった、マセラティギブリにもこれくらいインテリアを頑張ってほしかったと思っています笑ギブリのインリアは最近のアメ車感が出てしまっていて少し残念な感がありますので(^^;;
ちなみにクアドリフォリオでないモデルだとこんな感じです。シフトノブは最近のBMWのような電子シフトですが、それ以外はやはりイタリアの風をうまく感じさせます。シートカラーもBMWやメルセデスより落ち着いてブラウンが用意されているのがポイントでしょう。色気の出し方のうまさはさすがイタリアン、伊達男のクルマです笑
〜ドライビング〜
さて、この手のクルマの一番大事なドライビングインプレッションです。
ちなみにこのクルマはV型6気筒2.9ℓターボエンジンを搭載しています。こう書くとそこまでのハイパフォーマンスを感じない方もいるかもしれませんが、馬力は510馬力を叩き出し、0-100km加速は3.9秒、最高時速は307km/hを誇ります。正直数値にはあまり興味のない私ですが、このクルマはそういった世界で戦うことを想定して作られたでしょうし、その高い性能は書かないわけにはいかないでしょう。
まさにBMW M3やC63 AMGと覇権を争うために生まれたクルマなわけです。
ちなみにこの
○510馬力 ○0-100km 3.9秒 ○最高時速307km/h
という数字はかなりリニアに体感できます。正直以前試乗したM3よりも感じやすかったです笑
そろそろ実際のインプレに入りましょう笑
駐車場から公道に出る前にセールスさんから注意点の案内があります。
「ケツが出るのが思いのほか早いから、アクセル全開にするなら直進状態で!!」とのこと。高額車ですしあまり飛ばすつもりはありませんが、肝に銘じて公道に出ました。
しかしその時点で驚愕します。公道に出る際に少し強めにアクセルONしたところ早速ホイールスピンしたのです!!しかもズズッという甘いものではなく、ダダダッ!!という盛大なもの。これにはびっくり(^^;;イメージした挙動と違いすぎて怖くなりました笑
直線でアクセルを空けていくと気持ちよく回るエンジンと繋がりのよいシフトに導かれて車速がどんどん上がって行きます。V6とはいえイタリア車ですからエンジン音も気持ちよく、その加速にいい味付けをしてくれています。興奮物質が分泌されるのを感じます(笑)
しかし私自身が楽しめたのは正直なところこの辺りまででした。その後強めにブレーキングするとフロントは簡単にロックします。制御が入ったり抜けたりするのがわかります。これが味付けなのか初期不良の類なのかはわかりませんが、ヒヤッとしました(^◇^;)
その後の加速でも強めのアクセルONの時は必ずリアが滑ります。横にも出ます。電子制御が入るのでそこまで危なくはありませんが、怖いのは事実…私の腕では乗りこなせません笑
終始おっかなびっくりの試乗となりました。
これまで同クラスの性能を持つクルマに試乗をしたことはありましたが、こんな感覚は初めてです。BMWもAUDIも、コンフォートモード等ではその片鱗をのぞかせる程度で、怖いことはありません。しかしこのクルマは違います。ノーマルモードでも野獣なのです。
ドライビングの腕に自信がある方や、サーキットで全開走行を楽しみたい方には最高の一台なのかもしれません。しかし一般道ではその性能を押さえつけることになり、私にはそれを解放することは一生できないかもしれません(^◇^;)
コーナリングに関しては怖くて試せませんでした。(笑)
〜総評〜
ジュリア クアドリフォリオ。
アルファロメオが久々に市場に解き放ったFRセダンは、たしかにその名に恥じぬ性能と言えます。
しかしこのクルマには「時に安全に家族や大切な人と時を共にし」というような要素はあまり感じられませんでした。事実、全国に配備された試乗車のうち、配備から3ヶ月程度で20台程が全損事故を起こしているとのこと。
ちなみに走行距離7000km程度だったにも関わらず、タイヤも垂れていて、いつ交換してもいいというくらいの状態でした。(走行上の挙動にも影響していたかもしれません)
上品なセダンで、大切な人とドライブを楽しむこともできて、本気になればスポーツカーもカモれる、そんなクルマを望む方にはある意味要注意です笑
でも、中毒性はお墨付きです。カラダが震える程の衝撃を与え続けてくれます。
美しい花にはトゲがある。とかそんな陳腐な言葉で表現していいものかわかりませんが、とにかく刺激の塊です。本当にイタリアのクルマはドイツ勢等とは違うということを実感しました。
私はここまでの刺激を求めるならクーペやオープンを望みますが、これを市販したアルファロメオは賞賛に値するのではないでしょうか?
ぜひ2ℓターボモデルも試してみたくなりました。
インテリア :★★★☆☆
エクステリア:★★★★☆
ドライビング:★★★☆☆
実用性 :★★★
コスパ :★★★☆☆
総合評価点 :3.2点/5点満点