りんてつのゆる記〜クルマと日々の思ひ出〜

クルマ好きとしてすくすく育った20代♂りんてつです。試乗インプレや日々のこと、ゆるーく記します。

【回顧】V40 D4 試乗インプレ

今回はボルボV40のディーゼルモデルを試乗した際のインプレを紹介します!!

 

"ドイツでもない、日本でもない、第三のディーゼル"という大々的なCMを打ち、5車種同時デビューという異例の大波で日本の輸入車マーケットに押し寄せてきたボルボディーゼル。その中でも最もコンパクトなボディのV40に試乗してきました。

試乗車はV40 D4 SEという車両で、D4つまり直4 2.0ℓディーゼルターボエンジンの車両にパワーシートやシートヒーターなど贅沢装備を付けた上位グレードです。ホイールは17インチの標準でした。

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~インテリア~

ボルボ輸入車の中でもとくにインテリアの車種間でのコンセプト共通化の傾向が強く、ぱっと見ではオーナーでないと判別が難しいくらいではないかと思います。ドイツともイタリアともアメリカとも違うスカンジナビアンデザインはフローティングセンタースタックに象徴されるものですが、インテリア全体に反映されています。

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※温度調整用コントローラー等が4コ付いたパネルが下記のフローティングセンタースタックです。

 

先のフローティングセンタースタックとはインパネからセンターコンソールへと続く部分のデザイン名称で、湾曲させた長方形の1枚のパネルを少し浮遊させたカタチではめたような形状になっており、シフトノブの奥にはその浮遊した部分の裏側に小物入れが備わっています。Cセグメントのコンパクトハッチは小物入れが少ないのでこれは日常使いではうれしい一工夫ですね。


それから見た目では分かりませんがボルボは地球だけではなく、ヒトに優しいクルマ作りにこだわっています。そのためヒトが触れる部分のインテリア素材にはアレルギー性をもつ可能性のあるモノは一切使われていないのです。どんなヒトが乗ってもくつろげる空間になっているというわけですね(*^^*)

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※MMC後の後期型ではインテリアデザインはさらに多様化されました。


それからなんと言っても特筆モノなのはシートです。座り込んだ瞬間にピタッと身体にフィットして包み込まれるようなシートは車格を超越しています。ドイツ車にありがちな硬めのシートではなく、柔らかいのに身体をサポートしてくれる疲れにくいシートなのだとか。電動では無いですがランバーサポートも付いており身体にフィットするように調整できます。なにやら整形外科医が開発に参加しているらしく、ボルボのシートへの並々ならぬ熱意が伝わってきます笑

ちなみに格上のV60やV70にも座ってみましたが驚きました。V40でもかなり上質なシートなのですが上に行けば行くほど座った瞬間に良さがわかります。個人的にはかなり柔らかいV70よりも程よいサポート感と柔らかさのバランスの取れたV60のシートがいちばん好みでしたね( ̄▽ ̄)w


しかし、全体的にインテリアを見回すと、細部をパーツごとに見たときの上質感は押し出されておらず、シンプルというのが第一印象です。あまり華はなく、悪く言えば素っ気ないけど、飽きのこない機能的なインテリアといったところでしょうか。

まぁ価格から考えるともう少しデザイン性を求めてもいいような気も…(^◇^;)笑

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ちなみに後席はクラスを考えると一般的な広さです。FFですから狭いということはありませんし、センタートンネルが低い設計なので割と高評価。もちろんシートは造りがよく、後席でも長時間耐えられそうでした。ただセンターアームレストは根元の部分に隙間が生まれて少し安っぽいかなと笑ドリンクホルダーがアームレストではなく真ん中シートの座面前方に組み込まれているのは珍しいですよね~意外と使いやすいかもです(o^^o)


ただ後席にエアコンの吹き出し口がないのは残念ですね。。1シリーズやA3、Aクラスなどライバル車には装備されているので、上位グレードにはつけて欲しかったです。ボルボ得意のBピラーにくっついた吹き出し口、あれ効きが良くて好きなのに…笑

それからもうひとつ気になったのはナビ周りです。画面サイズはよしとして、操作方法が珍しいのです笑BMWのiDriveやメルセデスのCOMANDシステム、アウディのMMIのようなセレクターホイール中心のデザインではなく、インパネのダイヤルを使って操作します。ドイツ御三家からの乗り換えだと慣れが必要かもしれませんね笑

 

 

~エクステリア~

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ボルボはエクステリアもブランドアイデンティティーを全車種に反映させており、とくにフロントマスクはかなりデザインが似ています。

全体的にはインテリア同様すっきりとした印象で、押し出し感はなくスマートにスタイリッシュに乗りこなすクルマという感じでしょうか?ドイツ御三家とは違ったおしゃれを演出してくれるような気がします。


ただよく見るとこだわっている所はこだわってますね笑ドアパネルは複雑にプレスラインが入っていて光の角度によって美しい陰影を作り出します。フロント部分は衝突時の安全も考慮したデザインのようです。

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テールランプ周りのデザインは…Hマークの国産人気車フ◯ットに似てますね笑とくに夜ライト点灯時はよく似てます。担当営業のTさんも、"あ、ボルボだ!と思って近づいてみたらフ◯ットだったなんてことはよくある"とおっしゃってました笑プロでも間違えるんですから相当ですね( ̄▽ ̄)w

ただ"ボルボがフ◯ットに似てるのではなくて、フ◯ットがボルボに似てるんです"と釘刺されちゃいましたけど笑笑

 

~ドライビング~

まず乗り込んでエンジンスタート!カラカラとディーゼル特有の音が聞こえます。ちなみにエンジンのスタートストップボタンの位置がメーターの上端横で高すぎて使いにくい(^◇^;)笑

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※ナビ画面右上部分に見えるのがイグニッションスイッチです。

 

ゆっくりと走り出すと音はけっこう気になります。まぁこれは慣れの問題なのかもしれませんね…ふだんガソリン車に乗っているので強く感じるというのはあると思います。

ステアリングは程よい手応えのある重さで、F56miniと重さはほぼ同じくらいといった感じ。違和感なく乗れます。しかし唯一気になるのがステアリング下端の金属部分ですね笑デザインのアクセント的には良いのですが、金属部分がステアリングホイールの外側まで覆ってしまっているのです。ヒトによると思いますが、自分は片手で運転して右左折するときにハンドルを戻す際は、切った状態で手を離して反力で戻るステアリングを、手の位置を変えずに戻っていくステアリングを撫でるようにして、直進位置に戻ったらステアリングを握る、という風にしており、その場合金属部分が手に当たるたびに摩擦係数がその一瞬だけ変わるのでステアリングの戻る速度が一瞬変わり、スムーズに戻せずカクッという揺れが発生してしまうのです。運転方法をクルマに合わせれば問題ないのは分かっていても、運転のクセはなかなか抜けず少し違和感を覚えてしまいました(^◇^;)w


さて広い道に出て踏み込むとディーゼル特有の音とともに加速していきます。加速は予想以上のもので、パンチが効いてます笑40キロくらいから踏み込むとグンと背中を押されてあっという間に高速域といった感じですね。Cセグメントハッチバックに直4 2000ccディーゼルターボを積むとこうなるのかと、少し笑みがこぼれてしまいました笑笑

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しかし気になったのは0スタートです。信号待ちからのフルスロットルを試したのですが、踏み込んでも3テンポくらいの間クリープと同じ速度でしか進まないのです。その後ディーゼルパワーがどかんと効いて一気に加速していく感じです。おそらくボルボのキャラクター的にもまた安全性のためにも、コンピュータ制御で急発進急加速を抑えるプログラミングになっているのでしょうね。0スタートでフル加速なんて日常ではほとんど使いませんし弊害はほぼ無いのでしょう。ですがminiの、0スタートでホイールスピンを交えながら猛烈に加速する美味しさに慣れてしまったので、この点はワクワク感が削がれてしまうな~と感じてしまいました。

(DCTのクラッチ板保護の観点からの制御ということも考えられます)

 

交通量の少ない二車線道路ストレート部分でクイックな車線変更を試すとこれには感心です。ステアリング操作に素直に進路変更し、ロールもほぼなく揺り戻しを受けることもなく、何事もなく左の車線へと移動しました。FFのクセもあまりないように感じましたね笑


ワインディングに入ると、街中ではすこし硬さを感じる引き締まった脚が輝きます。スピードを維持したままでも姿勢の大きな変化なく、コーナーをクリアしていきます。ボルボと言うと温和なクルマというイメージだったので少し驚いたのが正直なところです笑あらゆる場面で4輪が常にしっかりと接地しており、その高いトラクション性能は「安心のドライブ」の最大の立役者とも言えるかもしれません。

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ただワインディングで気になったのはエンジンブレーキの効きの悪さですね。パドルシフトで2段減速シフトしてもほぼ効きません回転数上昇の音だけしてます笑これではフットブレーキを使わざるを得ず、ワインディングをマニュアルモードで気持ちよく走るのは難しいかも?と思います。パドルシフトもほとんど飾りにしか思えません。。笑


パワーもあってステアリングフィールも自然で、脚周りもよく躾けられていてシートのサポート性も高いのに、エンジンブレーキの効きの悪さはもったい無いです。ポールスター入れたら良くなったりするのでしょうか?期待したいところですね。

 

ボルボと言えば最後に取り上げ無いわけにはいかないのが安全装備ですね。インテリセーフ10と呼ばれるもので、最近はインテリセーフとだけ呼ぶこともあるのだとか。簡単に言えば"高等技術による安全装備が全車に標準装備されてますよー"ってことなわけです。

例えば自動ブレーキシステムや自動追従型ACCのための前方監視も、カメラ・ミリ波レーダー・赤外線の3本の矢で行っており、気象条件などにおける機能の弱点を補い合って、あらゆる場面でしっかり前方を捕捉できるようにしています。

パーキングセンサー標準装備は最近よく見かけますが、BLIS(BLindspot Information System)という、車線変更時などに死角の車両を検知し警告してくれるシステムも標準装備のなかに含まれています。

歩行者用エアバッグなんてのも話題になりましたね。これはオプションですが任意保険などの面で優遇もあるかもしれませんね。

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※ラゲッジスペースには標準装備の仕切板があります。実用性に対する細やかな気配りが感じられます。

インテリセーフは他にもたくさんありますがありすぎるのでこの辺で割愛(^◇^;)笑

三点式シートベルトやエアバッグなど、今では当たり前になっている安全装備を世に出したボルボは、今もなおクルマの安全を進化させている、それを実感しました。

 

 

~総評~

さて、全面的に批判が目立つインプレになってしまいましたが、総合的に言うとこのクルマは良いクルマだと思います。1台でなんでもこなすクルマには持ってこいでしょう。これはV40に限ったことではなくボルボ全体的に言えるのかもしれませんが、奥さんの日常使いでは乗りやすく、子供を乗せるにしても安全で安心。休日には荷物を積んで家族でお出かけするにも4人家族までなら問題ないでしょうし、カタログ値21.2㌔/ℓの燃費は家計にもありがたいですよね♪遠出も億劫にならないし、浮いたお金で美味しいモノでも食べられちゃいます(*^^*)

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※身長の低い子ども用のシートアレンジも可能です(・∀・)


そしてお父さんがたまにその気になれば、そのパワーと考え抜かれた脚周りでワインディングを気持ちよく駆け抜けることもできます。価格はサイズを考えると決して安くはないけど、税制面も任意保険の面も、燃費を見ても有利なのは間違いなし。まさしく小さな万能選手でしょう( ̄▽ ̄)笑

 


そんなこんなでですね、一緒に試乗にいったいとこはV40 D4 SEを契約してしまいましたw今までBMW116iや現行ワーゲンパサートを検討しても決めかねていたなかでスピード契約に持ち込んだのはセールスの腕もあるのでしょうが、やはりクルマの性能に惚れたからでしょう。大人しい顔してなかなかやりますねこの小さな万能選手は笑

ちなみにあまり詳細には書けませんが、発売開始の週から商談を始めたので値引きは渋かったのですが、最終的には雑誌に載っている目標値引額は超えていましたね♪笑


いとこはすぐ近所に住んでいてよく遊びに行くので、これからはボルボがより身近に感じられるようになります(*^^*)

そしてさようなら現行オデッセイ!!!笑

 

インテリア   :★★☆☆☆

エクステリア:★★★☆☆

ドライビング:★★★★☆

実用性           :★★★☆☆

コスパ           :★★★☆☆

総合評価点    :3.0点/5点満点

 

P.S.

納車後の様子です(^^)

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手前から私のMINI、新しく迎えたボルボ、おじのAUDIが並んでいます♪